司法

児ポ法おぼえがき その4

その1、その2、その3はこちら 「児ポ法おぼえがき」 http://d.hatena.ne.jp/font-da/20090713/1247443606 「児ポ法おぼえがき その2」 http://d.hatena.ne.jp/font-da/20090716/1247754178 「児ポ法おぼえがき その3」 http://d.hatena.ne.jp/font-da/2…

児ポ法おぼえがき その3

その1、その2はこちら 「児ポ法おぼえがき」 http://d.hatena.ne.jp/font-da/20090713/1247443606 「児ポ法おぼえがき その2」 http://d.hatena.ne.jp/font-da/20090716/1247754178 児ポ法規制派を分類しようとしている方がいる。その妥当性はともかく、…

選挙が始まる

21日に衆議院が解散するそうで。もうすぐ国政選挙が始まる。先日、街頭で共産党の政治家が「みなさん、民主党は野党たりえるでしょうか?小泉純一郎元首相のことを、私は批判しますが、それでも小泉さんはこう言った。『自民党はもうだめだ、民主党に政権を…

児ポ法おぼえがき その2

マサキチトセさんからトラックバックをいただいた。 児童ポルノに関する Twitter アカウント『jidouporuno』の中の人の立場表明 http://d.hatena.ne.jp/cmasak/20090716/1247676403 ツイッターで児ポ法関連の情報発信を始めたそうです。 http://twitter.com/…

児ポ法おぼえがき

児童ポルノ法についての、自民・民主の合意がなされたという報道が流れている。しかし、それに関しては「持ち越しになった。まだすべて合意したという段階ではない」との証言*1がある。政局に左右されるというのは不本意ではあるが、事実なので状況が気にな…

森岡正博の臓器移植法改案に対するコメント

昨日(7月7日)、参議院厚生労働委員会で臓器移植法改案に関する参考人聴取・質疑が行われました。そこで、森岡正博が発言しています。*1 私もネット中継を観ましたが、非常に重要な情報が示されています。本来、議論の前提となる情報ですが、マスメディアで…

「赦す権利〜被害者救済と修復的司法の可能性〜原田正治さんを囲んで」

原田正治さんの講演会です。タイトルにもあるように、修復的司法、赦し、死刑、裁判員制度など、極めて繊細な問題を扱うラディカルな講演会になるはず。私は司会進行を務める予定です。どうぞ、足をお運びください。(また、宣伝協力していただけますとあり…

宗教と裁判員制度

宗教界、裁判員に悩む…「人裁けるか」「正式な制度だから」 人を裁くことは、犯罪者も含めた人々の「心の救済」を目指す宗教の立場と両立するか。国民が参加して有罪・無罪などを判断する裁判員制度が5月に始まるのを前に、宗教界で議論が起きている。同制…

「被害者参加の裁判を疑問視」(朝日新聞)

昨日付けの朝日新聞の投書欄に、「被害者参加の裁判を疑問視」という投稿が掲載されました。話題が話題だけに、インターネット上に掲載するには躊躇もありますが、投稿者本人が「転送・転載・さまざまな利用を歓迎します。」というコメントをしているので転…

性暴力被害について考えること

今日のニュースで流れているが、広島女児殺害事件について、広島高裁で「審理差し戻し」となった。この事件の被害者である木下あいりさんの父親が、ニュースなどで胸の内を訴えていたので、記憶にある人も多いのではないだろうか。死刑が求刑されていたのだ…

被害者参加制度・裁判員制度のスタート

本日より、被害者参加制度が実施されることになる。また、11月28日付で最高裁判所より、裁判員候補者にその旨が通知された。 裁判員になりたくない人向けへの情報を、弁護士が発信しているサイトがある。 裁判員110番 以下のような問答方式で情報が載ってい…

「裁判員制度――死刑を下すのは誰か」(『現代思想』10月号)

昨日で10月も終わってしまったのだが、『現代思想』10月号の特集は「裁判員制度――死刑を下すのは誰か」であった。非常に難しい問題だが、14本も原稿が載っており、それぞれ気合いの入ったものが多かった。私としては、できるだけ多くの原稿を紹介できれば、…

10月26日に渋谷で為された不当逮捕について

id:hippieさん経由で、10月26日に渋谷で不当逮捕が為されたことを知った。警察は、逮捕したい人を逮捕する詳しくはぜひhippieさんの記事を読んで欲しい。そして、以下の、不当逮捕がどのように為されたのかを記録した動画は、すさまじいものがある。これは、…

誰が誰に何を言うか?

「あすの会」が、朝日新聞社に公開質問状を出した。鳩山法相を、「死神」と表現した件についてである。以下の部分がある。 特に衝撃を受けたのは犯罪被害者遺族です。 確定死刑囚の一日も早い死刑執行を待ち望んできた犯罪被害者遺族は、法務大臣と同様に永…

死刑執行について

多くの人が、今日の宮崎勤の死刑執行について、秋葉原の事件と関連させて考えるだろう。秋葉原の事件なしに、今日の執行はありえたのか。それを検証するのは難しい。だが、私は二つを関連させて、今日の執行を記憶するだろう。今日、日本の法体系が為したこ…

「ADR、メディエーション 法的争いの新たな解決方法におけるEU法の影響」

公開講演会「ADR、メディエーション 法的争いの新たな解決方法におけるEU法の影響」 日時 2008年6月4日(水) 13:15〜14:45 会場 寒梅館203号室 講演者 ヴォン・シュリーフェン(ハーゲン大学法学部教授) 主催:総合情報センター・EU研究センター …

「もし〜だったら」のむなしさと力

sk-44さんから、私の「死刑を求めなくてよい社会を」という記事に対し、応答をいただいた。 sk-44「human being(反省と償いと、赦し)」『地を這う難破船』 全体を論じることはできないが、「赦し」について触れている一部分だけに、応答しておく。 「自身…

死刑を求めなくてよい社会を

id:mojimojiさんとid:sk-44さんの間で、面白い議論が始まっている。 sk-44「社会正義の臨界――光市母子殺害事件高裁判決」『地を這う難破船』 (http://d.hatena.ne.jp/sk-44/20080425/1209074435) mojimoji「死刑は社会正義ではありえない」『モジモジ君の…

死刑判決の妥当性ではなく

光市母子強姦殺人事件の被告に、死刑判決が下った。上告するようだが、予想通りはてな村では、たくさんの記事が書かれている。私は、前の記事の文脈もあって、この件については、時間をかけて考えようと思っている。 たとえば、素朴に率直にこのような気持ち…

信田さんにコメントもらいました。

先日書いた信田さよ子「加害者は変われるか?」の感想について、信田さんがご自身のブログでコメントくださっています。 「加害者・・」について、某ブログで絶賛されているのを読んだ。 非常に正確に私の意図を読み取っており、ここ10年来の私の本の論調・テ…

小林美佳「性犯罪被害にあうということ」

上の記事を踏まえたうえで、書く。4月30日付で以下の書籍が刊行された。性犯罪被害にあうということ作者: 小林美佳出版社/メーカー: 朝日新聞出版発売日: 2008/04/22メディア: 単行本購入: 25人 クリック: 1,765回この商品を含むブログ (55件) を見るワイド…

被害者と政治

明日、光市母子強姦殺人事件の判決が下る。この事件の裁判は、日本の被害者運動史のメルクマールとなるだろう。運動を牽引してきたのは、「全国被害者の会(あすの会)」である。2007年6月に成立した法律(被害者参加制度を盛り込んだもの)の試案作成に関与…

信田さよ子「加害者は変われるか――DVと虐待をみつめながら」

加害者は変われるか?―DVと虐待をみつめながら作者: 信田さよ子出版社/メーカー: 筑摩書房発売日: 2008/03メディア: 単行本購入: 7人 クリック: 71回この商品を含むブログ (22件) を見る 3月末に出た新刊である。現時点で、私は「この本は、日本における被害…

告訴取り下げは珍しいものではない

しばらくネットから遠ざかっている間に、件の性暴力事件の当事者が、告訴を取り下げた。また、いろいろと勘ぐる人たちによる、悪者探しが始まっているようだ。id:muffdivingさんが以下の記事をあげている。 ・・・えーと、性犯罪の被害者の告訴取り下げって決し…