2012-01-01から1年間の記事一覧

今年の五冊

今年は少なめです。 卯月妙子「人間仮免中」 人間仮免中作者: 卯月妙子出版社/メーカー: イースト・プレス発売日: 2012/05/18メディア: コミック購入: 18人 クリック: 430回この商品を含むブログ (159件) を見る 漫画ですが、今年、一番衝撃を受けた本なので…

「性的虐待経験者が性産業で働く理由とその実態調査 支援編」

先ほど、郵便で届いたので、パラパラめくっただけなのですが、なかなかの衝撃だったので、紹介します。 「女性ヘルプネットワーク」*1という団体が、2010年度から、「性的虐待体験者が性産業で働く理由とその実態調査」を開始しました。その結果報告は、冊子…

上祐史浩「オウム事件 17年目の告白」

オウム事件 17年目の告白作者: 上祐史浩,有田芳生(検証)出版社/メーカー: 扶桑社発売日: 2012/12/17メディア: 単行本購入: 1人 クリック: 31回この商品を含むブログ (10件) を見る事情があって読んだのだが、なんとも言えない本だった。 上祐さんは1987年に…

京都市営保育所の民営化の中止を求める署名

知人より教えてもらった署名のお願いです。京都市営保育所の民営化を市側が進めていますが、保護者会が中止を求めています。 公営保育所には、いろんな家庭の子どもが集まります。養育家庭の所得も違えば、保護者の育児の考え方も違います。障害を持つ子ども…

「いま、阪神大震災を語るということ」

先週の金曜日、「いま、阪神大震災を語るということ」という企画を実施しました。企画・運営は私が務めました。 「いま、阪神大震災を語るということ」 【日時】 2012年12月7日 (金) 19:00から 21:00阪神淡路大震災から17年。今も「震災後」を生きている人た…

性暴力に関する各政党の方針(衆議院選挙)

「性暴力禁止法をつくろうネットワーク」*1が、衆議院選挙に向けて、各政党について性暴力被害者支援についての公開質問状を送った。 「性暴力を根絶し被害者を支援するための施策について」 http://www.stop-sexual-violence-jp.org/modules/pico2/index.ph…

「分離主義の魅惑?—レズビアン・フェミニズム再考ー」

以下のイベントで、レズビアン・フェミニズムの分離主義についてお話させていただくことになりました。日本のレズビアンフェミニズムを研究してきた飯野由里子さんと、クィア研究者の清水晶子さんと議論します。 私はまだ、アメリカのレズビアン分離主義につ…

KISS9月25日号

講談社の漫画雑誌「KISS」を買ってきた。ついに、日下直子「大正ガールズエクスプレス」のサナトリウム編が終結。大正ガールズ エクスプレス(4) (KC KISS)作者: 日下直子出版社/メーカー: 講談社発売日: 2012/09/13メディア: コミックこの商品を含むブログ (…

魅惑の分離主義

私はTwitterのアカウント(@renrakufontda)を持っている。そこのやりとりがまとめられて、読めるようになっている。主に金明秀(@han_org)さんへのリプライというかたちで、「ある問題の当事者」が研究の場で、その問題についてコメントするときに抱える葛…

生活保護とシングルマザー

現在、ある芸人の母親が生活保護を受けていた件が、マスメディアでもネットでも大きな話題になっている。問題となったのは、その芸人の母親が「不正受給」していたのではないかという疑惑が持ち上がったのだが、当事者の記者会見により、「不正受給」でない…

「我が事」として何かを「社会を変えたい」と思うとき

大西さんから、私のフェアトレードについての下の記事*1にコメントをいただいた。 大西宏「やまもといちろう氏は別にフェアトレードを批判したのではない(メモ)」 http://ohnishi.livedoor.biz/archives/51327750.html 大西さんは、これまでの議論の流れを…

沖縄→仙台野菜プロジェクト「はなつちの会」

知人より、お知らせいただきました。 以下転送・転載歓迎です。 「はなつちの会」 ○趣旨と呼びかけ 「あなたのお力も貸してください」 震災から時間が流れ、被災地から距離がさらに遠くなっていくかもしれない、私たち。 小さな試みを始めています。 縁あっ…

グローバル化した市場の問題を無視したフェアトレード批判を始めると、大変なことになるかもしれない(メモ)

フェアトレード批判をしている、投資家の記事が話題になっている。 やまもといちろう「数字をきちんと読めない人がフェアトレードとか言い出すと大変なことになるかもしれない(メモ)」 http://kirik.tea-nifty.com/diary/2012/05/post-8bfe.html 私は、ど…

日下直子「大正ガールズ エクスプレス」

大正ガールズ エクスプレス(1) (KC KISS)作者: 日下直子出版社/メーカー: 講談社発売日: 2011/07/13メディア: コミック クリック: 1回この商品を含むブログ (8件) を見る大正ガールズ エクスプレス(2) (KC KISS)作者: 日下直子出版社/メーカー: 講談社発売日…

AVのファンタジーについては、男子同士で話し合ってください

清田友則(@tomonorikiyota)という学者のツイッターでの発言が話題になっている。清田さんの専門は現代文化論で、主にセクシュアリティを扱っているらしい。しかし、発言がすさまじい。きっかけになったのは、自分の授業に参加する女子学生に向けて「AVの…

二村ヒトシ「恋とセックスで幸せになる秘密」

AV監督の二村ヒトシが書いた、女性向けの恋愛ガイドを読んだ。恋とセックスで幸せになる秘密作者: 二村ヒトシ,山本直樹出版社/メーカー: イースト・プレス発売日: 2011/02/25メディア: 単行本(ソフトカバー)購入: 6人 クリック: 50回この商品を含むブロ…

大学院博士課程後期に進学しました

無事、修士号を取得しました。4月より博士課程後期に進学し、今度は博士号取得を目指して研究をすすめていきたいと思います。 相変わらず、ブログの更新頻度は低いと思います。それにも関わらず、読んでくださってる方々、ありがとうございます。どうぞ、こ…

「ハーグ『子の奪取条約』と国内法制」シンポジウム

MLで情報をいただきました。大阪で、ハーグ条約についての、法学シンポジウムが行われます。ハーグ条約の問題点については、以前もこのブログで紹介しました。 「ハーグ「子の奪取」条約の批准に関する慎重な検討要請 」 http://d.hatena.ne.jp/font-da/20…

光市母子強姦殺人事件、差し戻し審、死刑判決

死刑確定ということで、マスコミの多くは加害者の実名報道を始めたようだ。少年事件の匿名報道は、加害者の更生・社会復帰の可能性を配慮して行われている。それがなくなった、ということである。それでも、中日新聞は匿名報道をしているし、毎日新聞も匿名…

「父さんへのポストカード」

今年も「父さんへのポストカード」の上映会が行われます。父親から性的虐待を受けた男性が、これまでの人生を振り返り、家族と対話しながら、父親と対面しようとするドキュメンタリーです。当事者である男性は、HIVに感染したゲイ男性で、映画監督として評価…

川村毅「ニッポン・ウォーズ」

先週の20日に、京都造形芸術大学の授業公演として行われた「ニッポン・ウォーズ」を観てきた。「ニッポン・ウォーズ」の初演は1984年。川村毅が、劇団「第三エロチカ」のために書き下ろしたSF作品である。舞台は、「大日本資本主義共和国」と呼ばれる国で…

JR西日本セクハラ事件、最高裁勝利に向けての集会

先日、朝日放送の「テレメンタリー」というドキュメント番組で、「誰も聞いてくれない〜レイプ被害を告発した障がい者」が放送されました。 誰も聞いてくれない〜レイプ被害を告発した障がい者 兵庫県に住む森崎里美さん(37)は、両手両足に重い障害を抱…

2月さるくびとシネマ「姉妹よ、まずかく疑うことを習え」「妻はフィリピーナ」「ルッキング・フォー・フミコ」「沖縄のハルモニ」「障害とセックスとビデオテープ」「In God's House」「女と孤児と虎」

メールでお知らせいただきました。京都で、性に関する映画の上映会があります。以下、転送歓迎だそうです。 こんにちは。 グローバリゼーションとひとの移動映画祭がお送りする映画の部屋、「さるくびとシネマ」2012年2月上映会のお知らせです。 今回は、こ…

「迷走する両立支援」2010 〜格差と少子化の国のワークライフバランスは、いま〜 

こんな電子書籍が発行されています。無料で読めます。 「迷走する両立支援」2010 〜格差と少子化の国のワークライフバランスは、いま〜 http://p.booklog.jp/book/40576 この電子書籍は、『迷走する両立支援』の作者である萩原久美子と、「イクメンプロジェ…

京都市長選で「若者文化」を争点に挙げている候補

文化・芸術に税金を使うことについては賛否両論があります。私自身もこれまでの日本の文化行政の中でよいお金の使われ方がされてきたと思えない事例が頭に浮かびます*1。しかし、今回の争点は、税金を使うことではなく、規制についてです。 京都市長選に出馬…

「橋下は」ではなく「私は」何をするのか、と言いなおしていく

橋下大阪市長が、新しい仮想敵として、「学者」を設定している。「学者は現実を知らない」というのがスローガンである。学者なんてカテゴリーは、本来はあまり意味をなさない。在野の学者もいるし、運動に加わっている学者もいるし、国際政治の裏側で動いて…

あけましておめでとうございます

昨年も、大学院に集中したために、ほとんど更新はできませんでした。今年も、先行きはわかりません。のんびりマイペースにやっていきたいと思っています。どうぞよろしくお願いします。今年も素材はロイヤルティーフリーのものをお借りしています。素材屋音…