2023-01-01から1年間の記事一覧
年末なので久しぶりに、今年読んで印象に残った本を紹介します。 一般書編 歪な愛の倫理 ――〈第三者〉は暴力関係にどう応じるべきか (筑摩選書) 作者:小西真理子 筑摩書房 Amazon 哲学のアプローチで、DVや共依存について研究する小西真理子の新著。DVから逃…
永井均が、あるトランス差別に擁護ともとれる発言をして、ネットで話題になっている。発端は、永井の元教え子の谷口一平が、自分の投稿論文につけられた査読コメントをSNSで公開したことだ。谷口の論文はトランスジェンダーをテーマにしているが、査読の結果…
偶然見つけた記事です。少女時代にネットフリックスのドキュメンタリー作品に出演していた女性が、大人になってそのことの影響の深さについて語っています。女性の父親は、妻(彼女の母親)を殺した事件の加害者として有罪判決を受けました。作品は大ヒット…
パレスチナ・ガザ地区の虐殺のニュースが日々、ネットでも流れてきて、どうしようもない気持ちになりますが、長年、パレスチナの人々と繋がりながら物品販売を続けてきた「パレスチナオリーブ」で、6本入りのオリーブオイルを買ったりしました。このたび、団…
私の宮崎駿監督「君たちはどう生きるか」のModern Timesで書いた評*1に、Twitterで言及していただいているようなので、短く返答しておく。最近、Twitterの不具合が多いので、本文をコピーして掲載する。 概ね納得のいく批評だが2点。まず吉野源三郎の「君た…
書き忘れたんですが、『現代思想』の誌上での森岡正博さんとの対談が、本に収録されて出版されました。端正で美しい装丁の本です。私の対談部分は再録なので書き足しはないのですが、森岡さんはいくつかのコラムを書き下ろしされています。 生きることの意味…
半年くらい更新していなかったので、本人も何があったのかほとんど覚えていません。一月は東京で仕事して、二月は水俣に一ヶ月いて、三月は伊勢や天草に行き、東京で仕事して、四月も一ヶ月水俣にいました。五月後半から六月前半はオランダ・ベルギーにいて…
公開初日の初回で観てきました。そうしてよかったです。ネタバレを踏まずに、真っ白な状態で観るのがベストな作品だと思います。しかも劇場で、ひとりで観るのが最高でした。 何を言っても蛇足とネタバレになってしまう作品なんですが、速報的に評を書いたの…
今年も私(Orika Komatsubara)が共同コーディネーターをつとめるアジア環境哲学ネットワーク(NAEP)がオンラインの国際シンポジウムを開催することになりました。2023年11月2日-3日です。テーマは「アジアにおける動物・植物の概念」です。現在、個別報告の参…
劇団俳優座による、デヴィッド・ウィリアムソン「対話」の公演が今日から始まりました。 haiyuza.net 修復的司法がテーマの演劇ということで、私は初日のチケットを取って観てきました。この作品のなかで、レイプ殺人事件の被害者・加害者家族のサークル(円…
1月6日に帰国して、日本での生活を再スタートをしています。しばらくは体調がすぐれず、仕事も詰まってしまって焦りました。振り返ると、大規模な時差ボケだったのかなあ、と……頭では日本に戻ったという意識があるけど、体のほうは急激な変化が受け入れがた…