環境倫理・思想に関する本

本当なら一冊ずつ紹介したい本だが、とりあえず忘れないように羅列しておく。 いのちへの礼儀 (単行本) 作者: 生田武志 出版社/メーカー: 筑摩書房 発売日: 2019/03/01 メディア: 単行本(ソフトカバー) この商品を含むブログを見る 自主講座「 公害原論」…

パロディ問題について

【この記事の末尾に重要な追記があります。そこまで併せてお読みください(2019/7/17)】【さらに末尾に追記をしました(2019/8/4)】 少女漫画雑誌「花とゆめ」14号に掲載された、ある読み切り作品について議論が起きている。この作品は、新人漫画家A氏が編集者…

自著への書評・レビューをいただきました。

このたび、品川哲彦先生より拙著『性暴力と修復的司法』に書評をいただきました。関西倫理学会編『倫理学研究』第49号(2019年)に掲載されております。 性暴力と修復的司法 (RJ叢書10) 作者: 小松原織香 出版社/メーカー: 成文堂 発売日: 2017/11/12 メディ…

恋愛・結婚しないのは「権利の行使」なのか?

シロクマ(id:p_shirokuma)さんの以下のような記事がネット上で話題になっている。 「恋愛も結婚もしなくなった日本は未曾有の先進国」 https://p-shirokuma.hatenadiary.com/entry/20190624/1561360692 シロクマさんによれば、日本で男女が結婚・恋愛をしな…

「男」に「男」は救えるか?

ここのところ、はてなの匿名ダイアリーで、(シスヘテロの)男性と男性の関係についての、男性の書き手による記事が次々と公開されて、ブックマークを集めている。 これまでネット上では「弱者男性」を名乗る人たちが、(経済力のある)女性は(経済力のない…

フェミニストとしてトランス差別・排除に反対します。

フェミニストとしてトランス差別・排除に反対します。それについて以下で述べます。 ここでいう「トランス」とは、「性別を越境する」ことを指します。私たちの社会では、性別は「男性」と「女性」に分けられています。近年は「性同一性障害(GID)」という言…

日大アメフト部悪質タックル事件について

2018年5月に起きた日大アメフト部悪質タックル事件について、警視庁が前監督と元コーチの嫌疑はないものと判断した。 警視庁「選手が前監督らの指導を誤認」日大悪質タックル 警視庁「選手が前監督らの指導を誤認」日大悪質タックル:朝日新聞デジタル この…

西尾学術奨励賞の受賞と授賞式

拙著『性暴力と修復的司法』がジェンダー法学会の西尾学術奨励賞を受賞いたしました。性暴力と修復的司法 (RJ叢書10)作者: 小松原織香出版社/メーカー: 成文堂発売日: 2017/11/12メディア: 単行本この商品を含むブログ (5件) を見る 西尾学術奨励賞は以下に…

江口聡氏から自著へご指摘をいただきました。

京都女子大学教授の江口聡氏が、自著で引用しました英語論文等の誤訳について、以下のご指摘くださっています。ここに挙げられている英語文献を日本で読んでいるのは、現時点ではおそらく私と江口さんだけです。大変な労力の元に、拙著にご指摘いただいてい…

性暴力・DV被害の実態調査の記事の追記

先日、公開した性暴力・DV被害の実態調査について書いた記事が、予想以上にアクセスを集めてしまいました。該当記事は以下です。 「日本社会における「女性に対する暴力」は少ないのか?」 http://d.hatena.ne.jp/font-da/20181028/1540696942 私の記事はこ…

日本社会における「女性に対する暴力」は少ないのか?

追記: 以下のサイトで最初は「ジェンダー社会学者」という肩書きになっていたのですが、「フェミニスト」にご変更いただきました。 日本では女性への暴力は少ないと言う調査結果に困惑するフェミニスト http://www.anlyznews.com/2018/10/blog-post_29.html …

ネットで嘲笑すること/されること

web

ある事件が起きて、ネット上でどのように振る舞うのかが話題に上がっている。特に、相手を「嘲笑すること/されること」がクローズアップされている。 「古来からのネット作法に総括を迫られているのかもしれない」 http://zaikabou.hatenablog.com/entry/201…

原一男監督「ニッポン国VS泉南石綿村」

原一男監督「ニッポン国VS泉南石綿村」を試写で観た。 泉南地域はかつて石綿紡績業が盛んだった。石綿(アスベスト)は断熱材、防火財、機械の摩擦防止のためにあちこちで使われ、日本の経済成長を支えた天然鉱物である。しかしながら2005年の「クボタショッ…

平鳥コウ「JKハルは異世界で娼婦になった」

JKハルは異世界で娼婦になった作者: 平鳥コウ,shimano出版社/メーカー: 早川書房発売日: 2017/12/06メディア: 単行本(ソフトカバー)この商品を含むブログ (2件) を見る この小説は「異世界」で性暴力と闘う女の子たちの物語だ。そして、「この世界」で性暴…

あけましておめでとうございます。

昨年は、初めての単著『性暴力と修復的司法』を出版できました。メールやTwitterなどで反響をいただいて、ありがたい限りです。性暴力と修復的司法 (RJ叢書10)作者: 小松原織香出版社/メーカー: 成文堂発売日: 2017/11/12メディア: 単行本この商品を含むブロ…

性暴力被害者の告発をどう受け止めるのか?

この記事は三部構成になっています。関心に即してお読みください。 (1)はあちゅうさんの性暴力の告発 (2)はあちゅうさんに対する批判 (3)告発した被害者と支援者はどのような状況に置かれるか (1) はあちゅうさんの性暴力の告発 いま、インターネット上で性…

小松原織香『性暴力と修復的司法』

このたび成文堂から『性暴力と修復的司法』を出版することになりました。アマゾンで予約が開始されましたので、お知らせいたします。性暴力と修復的司法 (RJ叢書10)作者: 小松原織香出版社/メーカー: 成文堂発売日: 2017/11/12メディア: 単行本この商品を含…

マンガ作品の表現規制について

私はマンガ作品が人間の価値観に影響を与える可能性を拝しない。価値観は社会的に構成される部分が大きいので、社会に流通するマンガ作品もその一部として機能しているだろう。私たちの性/性役割についてについても、マンガ作品が差別を深めたり、差別に抵抗…

ザ・ノンフィクション「会社と家族にサヨナラ 〜ニートの光の幸せ〜」

日本で一番有名なニートことid:phaさんを中心に運営している「ギークハウス」が、テレビ番組「ザ・ノンフィクション」に取り上げられた。 「ザ・ノンフィクション後編は25日放映です」 http://pha.hateblo.jp/archive/2017/06/24 ギークハウスは、30代前後の…

警察官が被害者に「処女ですか?」と聞く必要はない

インターネット上で、警察官が性暴力被害者に「処女ですか?」と聞くのは、「処女の被害であれば強姦致傷になるからだ」という流言が飛び交っている。警察のセクシュアルハラスメント行為を正当化する言説であるので、訂正を求めたい。 以下で(1)「強姦」と…

「成人向け同人小説」を研究対象にする場合の問題について【追記あり】

id:lisagasuさんからブクマコメ*1でコールをいただいていたので、「成人向け同人小説」を研究対象にする場合の問題について、簡単に私の意見を述べる。これは、人工知能学会に掲載された論文において、「成人向け同人小説」を作者に無断で分析対象にし、その…

小森はるか「息の跡」

この映画は2013年から2016年の陸前高田を撮影したドキュメンタリーである。陸前高田は津波の甚大な被害を受けた。多くの人が家族や大事な人を亡くし、住むところを失くした。その被害のあとすぐに、国道沿いにある「たね屋」が再建した。「たね屋」の佐藤さ…

我妻和樹「願いと揺らぎ」

我妻和樹「願いと揺らぎ」の上映会に参加した。 東北支援チャリティ上映会 『願いと揺らぎ−震災から1年後の波伝谷に生きる人びと−』 https://www.facebook.com/events/1799698950281479/ この作品は我妻和樹監督の「波伝谷に生きる人びと」の続編である。201…

あけましておめでとうございます。

昨年は博士号を取得いたしました。博士論文は、皆様に広く読んでいただけるよう、準備しているところです。無事に形になりましたら、こちらでもお知らせする予定です。 4月から大学の非常勤講師として教壇にも立つようになりました。社会問題を考えることを…

 「RJと医療メディエーション」のご案内

一般社団法人メディエータズ主催の修復的司法講演会が、10月9日(日)に東京で開催されます。今年の講師は、医療現場でメディエーションに取り組む荒神裕之さんと、私が講師を務めます。 私は、今回は〈当事者の声〉について、もう一度、考えるような場にな…

小池一夫氏の二次加害発言について

昨日からネットで話題になっているのが、小池一夫氏の二次加害発言である。小池さんは「子連れ狼」などの漫画原作で有名であり、ツイッターでも28万人以上のフォロワーを持つ。非常にネット上で発言力のある人物だ。 その小池さんがある事件の被害者に対し、…

あけましておめでとうございます。

博士論文を提出いたしました。現在、審査中です。 大学院に進学するまでも、七転八倒して悩みました。入ってからも何度も「大学院にいることに何の意味があるのだろうか」「学術論文を書く価値は何なのだろうか」と疑問に思うばかりでした。今もその答えは出…

我妻和樹「波伝谷に生きる人びと」

波伝谷とは、宮城県の南三陸町にある地域の名前である。その地に暮らす人々は、波伝谷を「部落」と呼んでいる。海と山に面し、漁業と農業を営む部落は、2011年3月11日に起きた震災の津波におそわれた。しかし、この映画では、ほとんど「震災」の映像はでてこ…

小松原織香「対話の効果と赦しのプロセス」

「赦し」と修復的司法についての、私の講演会の記録冊子を、一般社団法人メディエーターズが刊行しています。9月20日(日)の文学フリマ大阪で頒布したところ、好評であっという間に完売しました。(在庫切れでお渡しできなかったかたには申し訳なかったです…

中村一成「ヘイトクライムへの修復的アプローチを考える」

法学セミナー2015年7月号出版社/メーカー: 日本評論社発売日: 2015/06/12メディア: 雑誌この商品を含むブログを見る 2015年の法学セミナー7月号に、中村一成「ヘイトクライムへの修復的アプローチを考える」が掲載されている。これは、日本でのヘイトクライ…