「ハーグ『子の奪取条約』と国内法制」シンポジウム

 MLで情報をいただきました。大阪で、ハーグ条約についての、法学シンポジウムが行われます。ハーグ条約の問題点については、以前もこのブログで紹介しました。

「ハーグ「子の奪取」条約の批准に関する慎重な検討要請 」
http://d.hatena.ne.jp/font-da/20101222/1293012251

この条約は、一見すると、誘拐犯から子どもを奪われた親を助けるという、被害者救済であるように思われます。しかし、この条約を設置した当時の意図はともかく、実際の運用を考えると、DV夫から、子を連れて逃げ出す母親を、追い詰める可能性があるとして、問題視されています。特に、DV被害者支援団体から、ハーグ条約の危険性についての指摘は、再三行われています。
 今回のシンポジウムでは、法学者が、ハーグ条約と国内法の間のずれや、すでに起きているハーグ条約の問題、国内での子の奪い合いの問題が取り上げられます。これだけ長時間にわたり、法の専門家が集まって問題点を明らかにするシンポジウムなので、私自身、大変興味を持っています。あまり宣伝などしていないようですので、このブログでも紹介しました。

法学研究所では下記のとおり第47回シンポジウムを開催します。
多数のご参加をお待ちしております。

テーマ:ハーグ『子の奪取条約』と国内法制

日 時:平成24年4月7日(土)10:00〜18:00
場 所:千里山キャンパス尚文館1階 マルチメディアAV大教室

講 演: 織田有基子(日本大学大学院法務研究科教授)
     「ハーグ条約加盟にあたっての国内立法について」

講 演: 樋爪  誠(立命館大学法学部教授)
     「ハーグ条約加盟各国の裁判例とそこに現れた問題点」

講 演: 床谷 文雄(大阪大学大学院国際公共政策研究科教授)
     「国内の子の奪い合い−人身保護手続きについて」

コメント: 大谷美紀子(虎ノ門法律経済事務所弁護士)
      伊藤 公雄(京都大学大学院文学研究科教授)
      コリン・ジョーンズ(同志社大学法科大学院教授)
      吉田 容子(立命館大学法科大学院教授、弁護士)

総合司会: 佐野  寛(岡山大学大学院社会文化科学研究科教授)

●聴講自由 多数のご来場を歓迎いたします。
●問合せ先 関西大学研究所事務室
 〒564-8680 吹田市山手町3-3-35  
 TEL:06-6368-0329/ FAX:06-6339-7721
 E-mail:hogakuken@ml.kandai.jp

主催: 関西大学法学研究所