「S/Nについて、語られなかったこと」

公開シンポジウム「S/Nについて、語られなかったこと」

介入の芸術:個人の記憶、公共の記憶、その交差点へ
(The Art of Intervention : Critical Enquiries into Intersections of Private and Public Memory)

 このプロジェクトは「介入の芸術」の可能性を検証するために、2009年から2010年の二年間にわたり、キングストン大学(ロンドン)と京都精華大学(京都)を中心に、芸術や人文学に携わるさまざまな人々が領域を横断して展開する、共同研究プロジェクトです。

 そのオープニングとして、パフォーマンス「S/N」をとりあげ、京都精華大学にて公開シンポジウムを開催します。

日時:2009年1月10日(土) 13:00〜
会場:京都精華大学 黎明館 L-201
参加申込:不要(入場無料)

オープニング

13:00 〜 開場
13:15 〜 オープニングリマーク 
フラン・ロイド (キングストン大学教授)
レベッカ・ジェニスン (京都精華大学教授)

1.「なぜ、今、「S / N」を語るのか。」

第一部 13:30 〜15:30

パネリスト
張 由紀夫(アーティスト/アクティビスト)
高嶺 格  (美術作家/京都造形芸術大学客員教授
高谷 桜子(ダムタイプ・カンパニーマネージャー)
山田 創平(都市社会学者/財団法人エイズ予防財団)
コーディネーター
ブブ・ド・ラ・マドレーヌ(現代美術作家 /distaコーディネーター)

2.「個人の記憶から公共の記憶へ。」

第二部 16:00 〜17:30

パネリスト
宮地 尚子(精神科医/一橋大学教授)
高橋 悟  (美術家/京都市立芸術大学准教授)
ブブ・ド・ラ・マドレーヌ(現代美術作家 /distaコーディネーター)
コーディネーター
山田 創平(都市社会学者/財団法人エイズ予防財団)

ライブパフォーマンス

17:30〜

山中 透(DJ /ミュージシャン/ Foil Records主宰)
softpad

全体進行
八巻 真哉(京都精華大学メディアセンター)

明日です。急用ができていけなくなってしまった。ショック。タイトルからしてもう、ドンピシャで私の興味分野なのになあ。あとで記録集が出ることを期待。
 同日に「S/N」の上映もあるようです。版権の問題でDVDになっていない作品です。上映会以外では観ることができないので、ぜひぜひ。

「S/N」作品上映

シンポジウム当日「S/N」の上映を行います。

上映時間:10:30〜12:00
場所:情報館1F メディアセンターホール


 “伝説的なパフォーマンス”として語られることの多い「S/N」。
あるいは、“エイズセクシュアリティジェンダー、政治など、さまざまなテーマに対する当事者の格闘を描いた作品”として語られることの多い「S/N」。
 一方で、「S/N」の舞台上では「私は夢見る。私の<性別><様式><権力>・・・が消えることを」というメッセージが繰り返される。
 「S/N」において、「当事者」とはなにを指し示しているのか。
 「S/N」は「アイデンティティによる闘争」を描いた作品ではなかったのか。
 「S/N」という、「普遍なるもの」を最も批判しようとしていた作品が「普遍性を帯びる」という今日の皮肉な状況を考えたとき、今こそ「S/N」を徹底的に読解し、そこに込められたメッセージを検証し、知る必要があるのではないだろうか。

今でも観る価値の十分ある作品です。