沖縄→仙台野菜プロジェクト「はなつちの会」

 知人より、お知らせいただきました。

以下転送・転載歓迎です。

「はなつちの会」

○趣旨と呼びかけ

「あなたのお力も貸してください」

 震災から時間が流れ、被災地から距離がさらに遠くなっていくかもしれない、私たち。

 小さな試みを始めています。

縁あった被災地の一つ宮城県仙台市に、沖縄から野菜を送っています。取り組みの根っこには「放射能汚染」から生活を守り、生き抜きたい、と願う被災者の大切な一食を支えたい意志があります。

沖縄には、かつて全滅を是とするかのような残酷な戦争がありました。その認定も反省もされないままに、あるいはその犠牲にまるで上塗りするように、現在の「米軍基地問題」が続いています。あり得ないほど命が軽んじられ続ける沖縄は、原発爆発事故のあとの見殺しのような差別的取り扱いと悲しいほど風景が重なります。

 沖縄本島北西にある伊江島では、農民が米軍と闘った歴史があります。「あなた方は人殺しをする。私たちは土から命を育てる。私たちのほうがえらい。そこをどきなさい、私たちの土地を返しなさい。」と、正当に主張し、ときに命まで奪われながらも、土地を耕すことをあきらめずに闘われたその土に、今も麦や野菜が実っています。伊江島反戦平和資料館わびあいの里周辺の畑 より、また、沖縄本島で自立と有機の志を持つ農業から、少しでも安全な野菜を届けるため、野菜代金と送料を、被災者でも生産者でもない私とあなたが負担して、支えたいと思います。

決して公平でない今の世界で、誰もが生きて在ることを尊重され、希望を持って今日を暮らしていけるように、怒ること悲しむことをできるように。
 野菜を育て、送り届け、食べてもらうつながりに援助をお願いします。
どうか、あなたのお力を貸してください。

大城祐子(沖縄県)清水響(京都府)鳥山淳(沖縄県)盛岡晋吾(京都府)屋嘉比優子(京都府

○被災地仙台より

 仙台は、地震津波原発事故のトリプルで被災しました。被災した建物の解体、道路の補修等が続き、今も粉塵が舞っています。

 なーんにも考えずに買い物したい。
 なーんにも考えずに食べたい。
 なーんにも考えずに暮らしたい。

みんな、疲れ果ててそう思いますが、もう、かなわない願いです。

 こんな中「たまには、心から安心してみんなで楽しくご飯が食べたい」という願いを、皆さんがかなえてくれました。

仙台・宮城には、農業も水産業も牧畜業もあって、お隣の福島からの果物等もあって、私たちはおいしいものに囲まれて暮らしていました。それが一変してしまいました。

 初期はとにかく遠方の食材を求めてさまよいました。1年経って、土壌の汚染状況もわかってきました。市民測定室も始まり、どんな食材にどれくらいの放射性物質が含まれているかも徐々に明らかになってきました。

 何を食べるか食べないか。給食をどうするか。行政や学校とやり取りしたり。加工食品の原料の産地を訊くために食品会社に電話をしたり。気の休まる時はありません。宮城の農家さんたちも苦しんでいます。

 このような状況では、もちろん、より安全な場所への避難移住や保養も選択肢であり、各地での受け入れに感謝しています。

 その一方で、仙台・宮城に住み続けている人たちとも安心な暮らしを探っていきたい。東北は中央政府から見捨てられた、と思わされる中で、草の根では各地の皆さんとつながっていきたい。

 これは、私たちにとって、そんな意味を持つ応援企画です。 

 どうぞ、よろしくお願いいたします。

皆川万葉 (せんだいコミュニティカフェ準備室/パレスチナ・オリーブ)

○沖縄より

「一番最初に、励ましと支援をくれたのは、北海道の炭鉱の人たちだった」

私の住む沖縄県伊江島で、米軍から土地を取り戻す闘いをした故・阿波根昌鴻さんから聞いた言葉だ。

彼の建てた資料館の一角に、各地から寄せられた慰問袋(支援物資が入っていた袋)が吊るされているコーナーがあり、思いを込めて夕張炭鉱の方々からの慰問袋が展示されている。

「苦しい思いをした人達が一番分かってくれた」

伊江島の闘いの歴史は、農民達が闘った歴史であり、その中から「花は土に咲く」
という美しい言葉が生まれました。

全てを生み出すもの、命の根源。

それを汚される事の屈辱。

戦争体験もなく、土地闘争で闘ったわけでもない私が、被災地に対してどれほどの思いを寄せる事ができるのか、それほどのものを私が引き継げるわけはないのですが。

それでも、このプロジェクトには参加したい思いがあります。 試行錯誤して行く中で、生まれる何かがあるはず、私にとっても希望みたいなところもあり。共にたたかう、的な思いもあり。

今のところ一人ですので、早速試行錯誤の連続であり、天候不良続きの年にも重なってしまい、資料館敷地内の畑だけでは間に合わないなど、思うように行かない状態ですが、早く軌道にのせるべく、できることからと思っています。

麦が黄金色に色づき始めた、沖縄伊江島の地より

山城弘子(伊江島反戦平和資料館わびあいの里

2012年4月現在の送り先

(1)「せんだいコミュニティカフェ準備室」
http://sendaicommucafe.blogspot.jp/

(2)「母子週末保養プロジェクト ちいさなたび」放射能汚染地区におり、様々な事情のために避難移住できない母子のために、週末などに比較的汚染程度の低いエリアの宮城県内で合宿しながら、母子双方の心身の保養を助ける目的とする。
http://chiitabi.com/

(3)spaceship仙台ゆんた 虹のこども園
宮城県仙台市宮城野区東仙台2-7-7
http://web.me.com/yunta

いただいたカンパは、仙台で食べてもらう沖縄の野菜を購入する費用、送料にのみ使わせていただきます。それ以外の目的には使いません。
お振り込み時には可能ならば住所氏名をご記入ください。半年、一年の単位で活動内容をご報告いたします。

カンパ振り込み先:
 ゆうちょ銀行
 記号 17070
 番号 9383381
 名義人 トリヤマアツシ
お問い合わせ:
 090-3842―8759 yakabicci@ezweb.ne.jp(屋嘉比優子)