新刊

デビー・ネイサン「1冊で知るポルノ」

1冊で知る ポルノ(「1冊で知る」シリーズ)作者: デビー・ネイサン,沢田博出版社/メーカー: 原書房発売日: 2010/03/25メディア: 単行本(ソフトカバー)購入: 5人 クリック: 143回この商品を含むブログ (9件) を見る はてなダイアリでは、2月ごろの「非実在青…

村上春樹と、子どもとのセックス

*直接的な性描写があります 村上春樹「1Q84」のBOOK3が飛ぶように売れているようだ。大ベストセラーである。1Q84 BOOK 3作者: 村上春樹出版社/メーカー: 新潮社発売日: 2010/04/16メディア: ハードカバー購入: 70人 クリック: 2,125回この商品を含むブログ …

山口佐和子「アメリカ発 DV再発防止・予防プログラム」

アメリカ発DV再発防止・予防プログラム―施策につなげる最新事情調査レポート作者: 山口佐和子出版社/メーカー: ミネルヴァ書房発売日: 2010/03/01メディア: 単行本 クリック: 5回この商品を含むブログ (2件) を見る 3月に出た、米国のDV関連プログラムを調査…

アジア女性資料センター「『女たちの21世紀』No.61【特集】子ども・家族支援にジェンダー公正の視点を」

アジア女性資料センター「『女たちの21世紀』No.61【特集】子ども・家族支援にジェンダー公正の視点を」 http://ajwrc.org/jp/modules/myalbum/photo.php?lid=164&cid=1 上の機関誌に書評を書かせていただきました。取り上げたのは、李清美「私はマイノリテ…

田山絵里「飯島愛 孤独死の真相 〜プラトニック・セックスの果て〜」

昨年、12月に急逝した飯島愛の追悼本が出版された。飯島愛 孤独死の真相―プラトニック・セックスの果て作者: 田山絵理出版社/メーカー: 双葉社発売日: 2009/03/20メディア: 単行本購入: 3人 クリック: 46回この商品を含むブログ (8件) を見るその死の謎を追…

小松原織香「『レイプされたい』という性的ファンタジーについて」

近々発売予定の、「フリーターズフリー2号」にも書かせていただきました。 小松原織香「『レイプされたい』という性的ファンタジーについて」 タイトルまんまの内容です。「やおい」論を書きました。クィアじゃなくて、ヘテロ家父長制にとらわれた「やおい」…

小松原織香「承認欲求の牢獄から抜け出すために」

「オルタ」に書かせていただきました。「不思議の国のフェミニズム」というリレー連載で、私は第三回を担当しています。 小松原織香「承認欲求の牢獄から抜け出すために」 秋葉原の事件について、北原みのり「男の暴力」、澁谷知美「九五年、『失われた時代…

見田宗介「まなざしの地獄」

まなざしの地獄作者: 見田宗介出版社/メーカー: 河出書房新社発売日: 2008/11/07メディア: 単行本(ソフトカバー)購入: 7人 クリック: 45回この商品を含むブログ (48件) を見る河出書房新社から出た本が、平積みにされているのを久しぶりに見た気がする。「…

リンダ・ジンガロ「援助者の思想」

援助者の思想―境界の地に生き、権威に対抗する作者: リンダジンガロ,Linde Zingaro,鈴木文,麻鳥澄江出版社/メーカー: 御茶の水書房発売日: 2008/09メディア: 単行本購入: 3人 クリック: 4回この商品を含むブログ (7件) を見る 腰が重くて、なかなか手に取れ…

細谷実「美醜としての身体――美醜評価のまなざしの中で生きる」

これは、金井淑子編「身体とアイデンティティ・トラブル―ジェンダー/セックスの二元論を超えて」に収録された短い文章である。身体とアイデンティティ・トラブル作者: 金井淑子出版社/メーカー: 明石書店発売日: 2008/05/30メディア: 単行本購入: 1人 クリッ…

飯野由里子「レズビアンである<わたしたち>のストーリー」

レズビアンである「わたしたち」のストーリー作者: 飯野由里子出版社/メーカー: 生活書院発売日: 2008/05/01メディア: 単行本購入: 6人 クリック: 67回この商品を含むブログ (7件) を見る 1970年代からの、ミニコミ誌から、レズビアンを名乗る人たちの語りを…

池内靖子「女優の誕生と終焉――パフォーマンスとジェンダー」

女優の誕生と終焉―パフォーマンスとジェンダー作者: 池内靖子出版社/メーカー: 平凡社発売日: 2008/05/01メディア: 単行本購入: 2人 クリック: 7回この商品を含むブログ (2件) を見る 日本の近代演劇における、女優の扱われ方の変遷を、言説分析と戯曲分析か…

大澤真幸「逆説の民主主義」

逆接の民主主義 ――格闘する思想 (角川oneテーマ21)作者: 大澤真幸出版社/メーカー: 角川グループパブリッシング発売日: 2008/04/10メディア: 新書購入: 3人 クリック: 25回この商品を含むブログ (42件) を見る 雑誌「演劇人」の連載を、加筆修正したもの。私…

小林美佳「性犯罪被害にあうということ」

上の記事を踏まえたうえで、書く。4月30日付で以下の書籍が刊行された。性犯罪被害にあうということ作者: 小林美佳出版社/メーカー: 朝日新聞出版発売日: 2008/04/22メディア: 単行本購入: 25人 クリック: 1,765回この商品を含むブログ (55件) を見るワイド…

信田さよ子「加害者は変われるか――DVと虐待をみつめながら」

加害者は変われるか?―DVと虐待をみつめながら作者: 信田さよ子出版社/メーカー: 筑摩書房発売日: 2008/03メディア: 単行本購入: 7人 クリック: 71回この商品を含むブログ (22件) を見る 3月末に出た新刊である。現時点で、私は「この本は、日本における被害…

質的心理学はなにをめざすか――『質的心理学講座』(全三巻)の発刊にあたって」

『UP』3月号に、座談会「質的心理学はなにをめざすか」*1が掲載されている。座談会では、2002年に雑誌『質的心理学研究』をスタートし、2004年に「日本質的心理学会」を設立した中心メンバーが語っている。 私は『質的心理学研究』に掲載されている論文を何…

三具淳子「妻の就業決定プロセスにおける権力作用――第一子出産前の夫婦へのインタビューをもとにして」

20代も後半に入り、私と同世代の女性の友人たちが、出産について真剣に考えはじめた。彼女らは「子どもを産みたいから」と労働市場から退出していく。彼女ら一人一人と話しているときには、それぞれの言葉に重みがあり、選択の自由を手にした個人が、違う理…

矢原隆行「男性ピンクカラーの社会学――ケア労働の男性化の諸相――」

下の記事と関連して、同じ『社会学評論』から男性のケアワーカーを論じる論文を紹介しておく。 この論文は「ケア労働の男性化」を主題にしている。近年、急速に男性のケアワーカーが増加している。これまでの男性学では、抑圧された「仕事人間」と、豊かな人…