<性同一性障害>就職内定取り消されデザイン会社に損賠訴訟
この裁判の詳細はわからない。しかし、なぜ履歴書や就職試験の願書はもちろん、学校の入学試験申込書にも性別表記欄があるのか。私は理解できない。性差別がないというのなら、性別を聞く理由もないはず。
それからGIDと書きながら、なんで原告のことを「女性」と表記する?この記事の表記自体すでに、もうGID差別のような気がするんですけども。原告へ、「GIDなら、戸籍の性別変更をすればいい」という批判も一部から向けられている様子。「障害なんだから、受け容れてあげないと、かわいそう」とか。このへんが、GIDを取り巻く難しい問題だなあ、と思う。
結論から言うと、女性差別がなくなり、戸籍制度を廃止し、障害者差別がなくなり、男女二元論を廃止したら解決するんだけど……複合的な問題だなあ。少なくとも、この問題の全てを、GID当事者に背負わせるようなことだけは、避けなければならない。やることは、いっぱいあるよね。
追記
繰り返しになりますが、私はこの裁判の詳細は知りません。(だから、特にコメントもできません)興味のある方は、お調べください。現段階では、なんの判決も出ておらず、安易に原告や被告の談(とされている、他人が書いた記事)を信じるのは危険です。ましてや、短いニュースですから、こんな記事で裁判を評価するのは危険です。(ということを、一応書いておきます)*1
あと、戸籍に表示されている性は、「正しい性」ではありません。現行法にのっとり、生物学的特徴から推察されカテゴライズされた性にすぎません。このへんは、GIDやトランスジェンダーというカテゴリーについての議論の中で、いろんな人がいろんなことを言っています。たとえば蔦森樹「ジェンダーは世界最大の暴力装置である」(http://homepage2.nifty.com/mtforum/tsutamori.html)とか。