京都に子どもシェルターができます

 京都に「子どもセンターののさん」という子どもシェルターができるそうです。

「子どもセンターののさん
http://www.nonosan.org/

子どもシェルターとは、「家に帰れない」「安心して眠る場所がない」という、10代の子どもたちに提供される居場所です。虐待を受けている子どもたちや、施設出身で自立に苦労する子どもたち、少年院を出た後に信頼できる保護者がいない子どもたちなどが対象になります。すでに神奈川、愛知、岡山、広島に子どもシェルターは開設され、活動が続いています。詳しい活動の内容はこちらで知ることができます。

居場所を失った子どもを守る 子どものシェルターの挑戦

居場所を失った子どもを守る 子どものシェルターの挑戦

  • 作者: カリヨン子どもセンター,子どもセンターてんぽ,子どもセンター「パオ」,子どもシェルターモモ
  • 出版社/メーカー: 明石書店
  • 発売日: 2009/11/27
  • メディア: 単行本
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子どもの支援の現場で、10代半ばから後半の子どもたちの居場所づくりは、大きな課題です。児童相談所は常にフル稼働の状態で、一時保護所も満杯のことが多く、年少の子どもたちへの介入が優先されます。そのため、10代後半の子どもたちは、家庭の困難を抱えた場合、突然の自立を迫られます。しかし、現代の日本では多くの子どもたちは、10代後半を親の保護下で過ごし、教育を受けています。その中で、社会人として働き、生活を一人で作り上げていくには、大変な力が要ります。また、こうした子どもたちの多くは、十分な教育を受けられなかったり、傷ついて精神的にも不安定になっていたりします。そのため、かれらに対する援助は必須です。そこで、弁護士を中心に立ち上げられたのが、子どもシェルターです。
 今回の京都での開設は、関西で初になります。特に、思春期の女子の受け入れを当面の活動とするそうです。公的資金の援助がなかなか十分に得られないため、賛助会員の会費と、寄付を基盤に運営がまかなわれます。地道な理事会による話し合いが始まり、NPO認可をとり、ついに秋から施設の着工にこぎつけたそうです。以下で、賛助会員になるための窓口が紹介されています。

 子どもシェルターへの公費援助はまだまだ不十分で、財政基盤は
とても脆弱です。
 子どもたちの生活費など運営にかかわる経費が必要です。
ぜひ、正会員、賛助会員として、私たちの取り組みを支えてくださ
い。また、寄付も随時お寄せください。

 ■正 会 員  年間  5,000円 (入会金 5,000円)
        入会方法については、下記事務局に、
        まずお問い合わせ下さい

 ■賛助会員  個人1口(年間)  3,000円
        法人1口(年間) 10,000円

 ■寄  付  金額を問いません。何卒ご協力下さい

 ■振 込 先 京都銀行寺町二条支店 普通預金3659729
       特定非営利活動法人子どもセンターののさん
       理事安保千秋
       トクテイヒエイリカツドウホウジン
       コドモセンターノノサンリジアボチアキ
       お振込後、メール、FAX、ハガキのいずれかの
       方法で、下記事務局までお知らせ下さい

 ■事 務 局 〒604-0827 京都市中京区高倉通二条下る瓦町555-1
       西村良ビル3階 あかね法律事務所 吉田 雄大
         電話 075-252-0086
         FAX  075-252-0087
       メールは、下記のメール送信フォームをご利用
       下さい
http://www.nonosan.org/shien.htm

ののさん」という名前の由来が以下のように紹介されています。

子どもセンターののさん名前の由来

ののさん」とは京ことばで太陽、月、神様、仏様などの信仰の対象を表すことばです。神社やお寺が多い京都では大人が神仏を祈る場面が生活の中にあります。そして、子どもたちも大人をまね自然に「ののさんに、お祈りする」と神仏に手を合わせることがよくあります。「ののさん」にはシェルターが子どもたちを照らす太陽のような存在になるように、また、子どもたちのよりどころになるように、そして子どもたちがかけがえのない命や人生を大切にしてほしいという思いも込められています。
http://www.nonosan.org/shokai.htm

また、ののさんのロゴやリーフレットは、京都造形大の教員や学生によってデザインされたとのこと。

他の方が引用されている、京都新聞の報道によると、「子どもたちがNOを言えるように」という願いも込めてデザインされたようです。

 開設の呼びかけ人の一人で同学科専任講師の浦田雅夫さん(38)が、「子どもの心理を理解する学生にロゴを作ってもらおう」と提案。同学科3年の伯田早奈恵さん(20)が、梅田美代子教授(60)の協力でロゴやパンフレット、25日午後1時半から下京区のひと・まち交流館京都で市民向けに開くシンポジウムのチラシなどをデザインした。
 ロゴは家の屋根で鳥が四つ葉のクローバーをくわえる温かみある絵にした。家の赤色には「命」、鳥には「羽を休め、やがて大空に飛び立つ」の意味を込めた。「nono」の文字の中に子どもの笑顔を描いており、伯田さんは「つらい事には『NO』と言ってもいい、幸せな家であってほしい」と説明する
http://www.akari-nono.com/archives/1832