あけましておめでとうございます。

 昨年は博士号を取得いたしました。博士論文は、皆様に広く読んでいただけるよう、準備しているところです。無事に形になりましたら、こちらでもお知らせする予定です。
 4月から大学の非常勤講師として教壇にも立つようになりました。社会問題を考えることを通じて<世界で起きていること>と<自分>とを結びつけて考えていく経験を積んでもらいたい、と思いながら授業をしています。
 授業をしていると、自分の学部生の頃をよく思い出します。2001年に大学に入学し、一人暮らしを始めた下宿の部屋で、9.11の中継映像をテレビで見ていました。卒業論文は「テロ後の演劇」というタイトルで、戦争責任と「赦しの不可能生」について論じました。
 私は決して優秀な学生ではなく、学部生の頃から、自分の論をうまく立てられず四苦八苦してきました。感情的なものと論理的なものを、言語によって結びつけ、文章によって表現できるという確信ができたのは30歳を過ぎてからです。15年経っても、しつこく同じ問題に取り組んで苦労しているので、やはり要領は悪いのですが、「継続は力なり」だとも思います。
 いつも「もっと実力が欲しい」とあがいていますが、今年も諦めずに粘り強く研究を続けていきたいです。今年もよろしくお願いします。