未来への提言 犯罪学者 ニルス・クリスティ 〜囚人にやさしい国からの報告〜

 id:eireneさん経由で知った。

未来への提言 犯罪学者 ニルス・クリスティ 〜囚人にやさしい国からの報告〜

http://www.nhk.or.jp/bs/teigen/

 刑務所に拘禁される囚人数が世界的規模で増えている。米国ではこの40年で6倍、日本でもこの15年でほぼ倍増している。厳罰化がもたらしたこの“囚人爆発”という現象に警鐘を鳴らし「刑罰を厳しくすれば、犯罪は減るどころか治安は悪化し社会は崩壊する」と訴えるノルウェーオスロ大学教授、犯罪学者のニルス・クリスティ氏に話を聞く。クリスティ教授は世界中の刑務所を訪れ、囚人増の社会的背景を探り続けてきた。その結果、「囚人の大半は失業者など社会からの逸脱者であり、厳罰化は、彼らを刑務所に隔離することで、平和な社会を享受しようという中産階級の世論が司法に反映した結果にすぎず、犯罪抑止につながらない」と指摘。犯罪を減らすには、すべての市民が裁判に参加し、逸脱者の実態を知るべきだと訴える。ノルウェーでは古くから市民が裁判に参加する「参審員」制度を導入、日本の裁判員制度のモデルとなった。市民の議論による改革を進めた結果、囚人への厳罰をためらうようになり、世界一囚人にやさしい国となったという。犯罪のない社会の実現のため、市民は犯罪者にどう向き合い、何をすればいいのか。クリスティ教授の提言を、映画監督で作家の森達也さんが聞く。

ニルス・クリスティはこの本の作者。

人が人を裁くとき―裁判員のための修復的司法入門

人が人を裁くとき―裁判員のための修復的司法入門

ノルウェーの事例と、囚人爆発についてはこの本も取り上げている。平松さんの本では「日本における紛争処理」や「規範に対する日本人の意識」も目次に挙げらっれる。十七条憲法西田幾多郎の善の思想などを引き合いに出しながら、日本文化における和解の形式を解こうとしているもの。規範を順守するよりも状況対応を優先し、「話し合い絶対主義」であることに、日本型紛争解決の特色があるとする。