ロックダウン下のDV被害についての調査研究

 論文「Locked Down with the Perpetrator: The Hidden Impacts of COVID-19 on Domestic and Family Violence in Australia」が公開されました。この論文では、ロックダウン下では、「通常時に社会から疎外されやすい人たち」が支援者と繋がることが困難になり、より危機にさらされることが報告されています。調査では、文化的・言語的に多様な人たち(CALD, Culturally and Linguistically Diverse)、先住民、レズビアン、ゲイ、バイセクシャルトランスジェンダーインターセックスクィア、+(LGBTIQ+)、就学する児童と暮らす女性、すでに暴力的関係にあった人、ロックダウン時に初めて暴力を受けた人の経験に焦点を当てています。非常時には、通常時に弱い立場にあるマイノリティが、より深刻な害を受けやすいことは、想像できることですが、こちらの論文では実際に調査報告しているので参考になると思います。(この調査では、倫理的配慮により、被害者当人ではなく、DV関連の支援機関に問い合わせをしています)

 また、先行研究レビューではパンデミック中のDV被害についての最新研究が数多く紹介されています。そちらの情報収集にもとても役立つことでしょう。以下から無料でダウンロードできます。

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