こやまゆかり「バラ色の聖戦」ドラマ化

 『Kiss』で連載中のこやまゆかりバラ色の聖戦」がドラマ化がするんだそうです。

バラ色の聖戦(1) (KC KISS)

バラ色の聖戦(1) (KC KISS)

テレビ朝日バラ色の聖戦
http://www.tv-asahi.co.jp/barasen/

子育て中で夫に浮気をされた30代の主婦が、一念発起でモデルになることを目指すストーリーです。こやまさんは「×一物語」や「2/1の林檎」で、ごく普通の恋愛に悩む主人公の女性が、恐ろしい陰謀を画策するライバル女性に人生を狂わされ、大事なもの(とくに恋人を奪われるものの、そこから自分の人生を考え直して闘い成長するというストーリーを描いてきました。今回も似た展開で、主人公を蹴落とそうとするライバルが登場して、成功を邪魔してきます。昼のドラマでよくある雰囲気で、何一つ目新しかったり、新鮮な点はないですが、とにかくマンガが上手で先が気になってしょうがなくなります。
 私は『Kiss』を継続して買っているので「バラ色の聖戦」も毎号楽しみにしてるんですが、今年の講談社漫画賞にもノミネートされていて、地味だし特筆すべきことはないけど、やっぱり安定して面白く読めるマンガは評価されるのかな、と思いました。『Kiss』からは「のだめカンタービレ」や「きみはペット」、「海月姫」のような超人気作も稀には出ますが、普段はとりわけ名作というわけではないけれど、いやなことや面倒くさいことが続く日常の生活の中で、息抜きするために読者に前向きなメッセージを送るようなマンガを載せているように思っています。そういえば、「IS」も『Kiss』でした。こちらもドラマ化したのでした。

IS(1) (KC KISS)

IS(1) (KC KISS)

連続ドラマ「IS[アイエス]〜男でも女でもない性〜
http://www.tv-tokyo.co.jp/is/

 『ジャンプ』のマンガ家たちのライバル競争をモチーフにした「BAKUMAN」を読んでると、やっぱり雑誌によって求められる作品は細かく違うのだろうなあと感じます。『Kiss』で読むマンガは、派手な盛り上がりや、スリルはないし、芸術的なインプリケーションはないけれど、いろんな意味で真面目なマンガが多いです(主人公もたいてい真面目。付属のマンガスクールの応募者へのアドバイスも真面目)
 というわけで、『Kiss』の私の好きなマンガを数本。

サウダーデ(1) (KCデラックス)

サウダーデ(1) (KCデラックス)

銀のスプーン(1) (KCデラックス)

銀のスプーン(1) (KCデラックス)

おひとり様物語(1) (ワイドKC)

おひとり様物語(1) (ワイドKC)

ワーキングピュア(1) (KC KISS)

ワーキングピュア(1) (KC KISS)

30婚 miso‐com(1) (KC KISS)

30婚 miso‐com(1) (KC KISS)

 『コーラス』も毎月買っているのですが、こちらはけっこう面白い月とつまらない月とのばらつきが多くて微妙です。なぜか尾崎南の「絶愛」のスピンオフが突然始まり、私は多少は読んでるからかまわないけど、ここ数年で少女マンガを読み始めた同居人はまったくついてきておれず困惑しています(「絶愛」は、男性同士の恋愛を描いている作品で、BL雑誌ではなく少女マンガ誌「マーガレット」で連載されていた)。いきなり登場人物の紹介もなく、切りつけ合ったり、死の淵に面してたり、抱き合ったり、毎回が緊迫状態なので、意味わからないと思います。全然否定的には捉えてませんが。
絶愛―1989― 1 (集英社文庫―コミック版)

絶愛―1989― 1 (集英社文庫―コミック版)

と思ったら、再開にむけて尾崎さんがインタビューに答えていました。

「完全復活! 尾崎南が語る"空白の5年間"、『絶愛』『BRONZE』への想い」
http://www.cyzowoman.com/2011/01/post_3087.html

 あと蜷川実花の「少女漫画的視点」というグラビアの連載があって、これはいつもコメントしがたい違和感を放っています。MOREで似た連載があって、単行本化されていて、この写真の転用なのかなあ、とか思いながら。

蜷川妄想劇場 mika's daydreaming theater

蜷川妄想劇場 mika's daydreaming theater

イケメンタレントさんを、少女マンガのヒーローのようなシチュエーションで撮影するというコーナーなんですが、やっぱり二次元の格好よさは三次元の「イケメン」とは違うし、二.五次元に開き直るには被写体の方が有名だから見てるほうも思いこめず。そして偶然、ある号の見開きで、左がタレントさんが和服を乱れた感じに着てうつっている写真で、右が「絶愛」の広瀬の乱れた着物姿ということが起きました。ああやっぱり私は右だなと思いましたが、そういう確認のページという妙なコーナーになっていました。