美内すずえ「ガラスの仮面」44巻

ガラスの仮面 44 ふたりの阿古夜 3 (花とゆめCOMICS)

ガラスの仮面 44 ふたりの阿古夜 3 (花とゆめCOMICS)

書店の販促用ポスターに「北島マヤの神降ろし」とデカデカと書いてあって、笑ってしまった。「花とゆめ」の付録のメモ帳といい、出版社自らがパロディ解禁である。しかし、「ガラかめ」はもはや演劇マンガでも何でもない。今回、亜弓さんが苦悩するのだが、もう気の毒としかいいようがない。亜弓さんは、真面目に演技のレッスンをしているのに、マヤと月影先生は「神々の世界」にトリップイン寸前である。女優としては、亜弓さんが圧倒的に正しい……気の毒に。
 そして、亜弓さんを襲う悲劇……私はこの展開を既に3バージョンくらい読んだ気がする*1が、さすがに一番しっくりきているのでは?
 愛蔵版の「ガラかめ」を集めていて、マヤが狼少女を演じるシーンまで来た。ここまでが、「ガラかめ」の演劇マンガとしての面白さの絶頂点だったんじゃなかろうか。紅天女編は、別物として楽しむべき。