第11回RJ全国交流会のご案内

 今週末にRJ全国交流会が開催されます。この会は、一年に一度、RJに関心のある人たちが全国から集まる場所になっています。実践者がたくさん参加します。研究者以外の方もぜひご参加下さい。

第11回RJ全国交流会のご案内

 第11回RJ全国交流会を下記のとおり開催する運びとなりました(RJは,
“Restorative Justice”(修復的司法,修復的正義)の略称です)。
 当交流会は通常の学会とは異なり,参会者が相互に知り合い,言いたいこと,
聞きたいこと,答えたいことを遠慮なく発言できる場にしたいと思っております。
 万障お繰り合わせのうえ,ご参加くださいますよう,お願い申し上げます。

               西村春夫,前野育三,細井洋子,高橋則夫
              (幹事世話役:平山真理,黒澤睦,外村晃,柴田守)

               記

1.日 時
 2015年6月14日(日)10時00分〜17時55分(9時45分受付開始)
  ※日本被害者学会第26回学術大会の“翌日”です。
  ※プログラム終了後,懇親会を予定しております。

2.会 場
 早稲田大学早稲田キャンパス) 9号館 5階 第1会議室
 〒169−8050 東京都新宿区西早稲田1−6−1
 〔交通アクセス〕http://www.waseda.jp/top/access/waseda-campus
 〔キャンパス案内図〕http://www.waseda.jp/top/assets/uploads/2014/10/waseda-c
ampus-map.pdf

3.プログラム
 後掲のとおりです。
 プログラムに昼食時間を1時間とっておりますが,その間も自由に交流できますので

 お弁当を持参していただけるとよりよいです(大学周辺にコンビニが数店あります)

4.参加費
 500円(資料印刷代を含む)
  ※当日,受付にお持ちください。
  ※報告者と学生・院生は無料です。

5.その他
 交流会は入場自由です。ご友人知己をお誘いください。
 このご案内も転送・転載していただいて構いません。

以 上 

         第11回RJ全国交流会プログラム(確定版)

9:45〜     受 付

10:00〜10:10 開会の辞

10:10〜11:10 自由報告 ①
 1.「当NPOにおけるストーカー被害者の救出と加害者の足抜け援助について,解決
のための支援体制について思うこと」
    小早川 明子 氏(NPO法人ヒューマニティ理事長)

      当会を訪れる被害者が求めるものは加害者を無害な人間に導くための介入
である。被害者にいかなる接触もしないと決め,決めたことはできるようになる加害者
のストーキングからの足抜けを意図し,犯罪前に介入する第三者はほとんど見当たらな
い。加害者の病態に目を向け,最終的には無害な人間になるゴール(解決)をめざし,取
締り機関,医療機関,支援機関が連携体系となる在り方について,模索している現状を
報告したい。

 2.「少年2人による高齢者に対するひったくりケースの被害者加害者対話」
    千葉 留美江 氏(NPO 法人対話の会進行役)
    山田 由紀子 氏(千葉県弁護士会弁護士・NPO 法人対話の会理事長)

      高齢の障害者が自宅マンションを出た所でひったくりに遭いました。なぜ
,自分が狙われたのかが最大の疑問です。被害者側・加害者側それぞれと丁寧な面談を
行い,その後『対話の会』を開きました。

11:10〜12:30 参加者自己紹介,簡単な研究・実務・実践上の近況報告

12:30〜13:30 昼食・交流(お弁当をご持参いただければ会場にて交流が可能です)

13:30〜15:30 自由報告 ②
  3.「千代田区立神田一橋中学校におけるRJサークルの実践」
    金杉 泰子 氏(元千代田区スクールソーシャルワーカーNPO法人修復的対話
フォーラム会員)
    柿岡 文彦 氏(埼玉県立大宮光陵高校教諭・NPO法人修復的対話フォーラム理
事)
    長  俊介 氏(特定非営利活動法人日本スクールソーシャルワーク協会会長・
NPO法人修復的対話フォーラム副理事長)

      本年度4 月に 3 回にわたって千代田区立神田一橋中学校で RJ サークルを
行った。 RJ サークルを行うに至るまでの経緯,3回のRJ サークル実践の報告と実践後
のアンケートから読み取れるものを発表する。

  4.「支える会が仲立ちした死刑囚と被害者遺族の対話」
    黒原 智宏 氏(宮崎県弁護士会弁護士、日弁連死刑廃止検討委員会委員)
    荒牧 浩二 氏(「奥本章寛君を支える会」代表)

      宮崎で妻子と妻の母3人を殺害した罪で死刑判決を受けた死刑囚である奥
本章寛さんが,刑務所内で妻の弟である被害者遺族と面会したことを報告する。

  5.「RJとメディエーション
    安藤 信明 氏(一般社団法人メディエーターズ代表理事

      加害者と被害者の対話はどうすれば可能なのか,対話により紛争の解決や
関係の修復を行なうメディエーションとRJの違いは何か,加害者とその家族との対話
の必要性などについて報告者の意見を発表する。

  6.「ブラジルのスラム街ではじまったコミュニティ形成プロセスとしての修復的
実践について」
    長田 誠司 氏(Restorative Circles Japan)

      武装した麻薬ギャングや警察を含むリオデジャネイロのスラム街のコミュ
ニティではじまった修復的正義のひとつの実践方法であるRestorative Circles の概要
についてご紹介します。

15:30〜15:45 休憩・交流

15:45〜17:45 自由報告 ③
  7.「刑務所内治療共同体における修復的司法教育」
    志摩 英智 氏(島根あさひ社会復帰促進センター社会復帰支援員)

      島根あさひ社会復帰促進センター内の回復(治療)共同体ユニットにおい
て実施した修復的司法教育について報告する。特に,訓練生自身の犯罪を題材とした修
復的対話のロールプレイが訓練生にどのような影響を与えたかを紹介する。

  8.「高齢者デイサービスセンターにおけるRJトーキングサークルの試み」
    梅崎  薫 氏(埼玉県立大学保健医療福祉学部子ども学科教授)

      日本においてRJによる高齢者虐待の予防活動ができないかと考え,日本版R
J実践モデルを開発して実践を試みている。今回報告するのは,0次予防として着手した
高齢者デイサービスセンターにおけるRJトーキングサークルの実践モデルによる試みで
ある。

  9.「『ただの人間』を見据える−人間らしく生きることへの聖書の模索」
    並木 浩一 氏(国際基督教大学名誉教授)

      RJの推進者はあらゆる人間の尊厳を想定しているでしょう。人間の尊厳を
「ただの人間」の権利と言い換えて,その自覚の誕生と展開とを旧新約聖書で確認した
いと思います。最初に,メノナイトの人々の特色を考察します。

  10.「加害者自身の修復」
    五十嵐 弘志 氏(NPO法人マザーハウス理事長)

      自らの受刑体験と共に加害者自身の修復が更生改善に重要であることを知
り,それを受刑者等との文通を通して実践し,社会復帰後の支援活動を行っている。そ
の土台があるから家族及び被害者との修復が可能ではないでしょうか。何故なら体験が
あるからです。

17:45〜17:55 閉会の辞

19:00頃〜   懇 親 会(受付時に出欠を確認して予約いたします)

  (注)時間配分は一応のものです。議論があれば,できる限りそれを遮らずに進行
します。
     報告順序も,必要に応じて変更する可能性があります。