近況

 本屋さんの総合通販サイトのhontoさんで、私の書いた短いブックレビュー(ブックツリー)が公開されています。ヴィクトール・フランクル「夜と霧」、石原吉郎「望郷と海」、緒方正人「チッソは私であった」、田中美津「いのちの女たちへ」、上岡陽江・大嶋栄子「その後の不自由」という、自分が好きな本をそのまま並べています。ご関心ある方は以下のリンクからご覧ください。

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 拙著「当事者は嘘をつく」は、Amazonだと配送が遅れ気味ですが、hontoさんには在庫があります。お急ぎの方はこちらからお求めたいただければ幸いです。

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 しばらく品切れだった「性暴力と修復的司法」も在庫が復活しています。

 ロシアのウクライナへの侵攻で、戦争状態に突入してしまいました。私の住んでいるベルギーは、ヨーロッパの西の方なので比較的、ウクライナとは離れています。とはいうものの、雰囲気はざわざわしていて……私の身近には、バルカン半島や中東、アフリカなどの地域の出身者がいて、その人たちはウクライナ侵攻に対して、激烈に反応する「ヨーロッパ人」に対し、「これまでも繰り返し紛争は起きてきた」「人々が殺され、難民が溢れ出ていた」ことを指摘しています。私自身、「ヨーロッパでこんなことが起きるなんて!」とアジア系の私に言ってくる人に対して、反応しづらいです。もちろん、ウクライナの現状に対する怒りや悲しみはありますし、一刻も早く平穏が訪れることを心から願っていますが……

 いま、手元にないのですが、デリダの「他の岬」を読みたいと思っています。新装版が出ていることに気づきました。

 実際的には、ロシア上空が閉鎖され、日欧の飛行機が次々とキャンセルされていて、コロナ渦以外の理由でも、日本への帰国は難しくなってきています。また、昨年末に申請した滞在許可書の延長の申請の返答が、まだベルギー政府から来ておらず、やきもきする日々です。オミクロン株を中心としたパンデミックは、こちらではかなり縮小してきてほっとしたと思ったのに、別の理由で落ち着かない生活となってしまいました。