「東京都青少年健全育成条例改正」について

 「東京都青少年健全育成条例改正」において、ヴァーチャルポルノの規制が行われる案が出ています。「たけくまメモ*1で、藤本由香里さんがこの条例改正の危険性に対する指摘が、紹介されています。

「都条例「非実在青少年」規制問題について」
http://takekuma.cocolog-nifty.com/blog/2010/03/post-847d.html

 私は、以前からこのブログで児童ポルノの問題について触れた記事を書いてきました。*2実写の児童ポルノの単純所持規制については、クリアーな議論ができていません。一方で、ヴァーチャル児童ポルノについては、一貫して法的規制に反対しています。しかしながら、現状のポルノの氾濫に批判がないわけではありません。こちらも主張が明瞭とは言えない状態です。比較的まとめて書いたものは以下です。

「欲望は禁止できない、しかし…」
http://d.hatena.ne.jp/font-da/20080214/1202980795
「ヴァーチャル児童ポルノの問題」
http://d.hatena.ne.jp/font-da/20090510/1241961519

 というように、歯切れが悪いわけですが、とにかく今回の条例改正でわけのわからないうちに規制が始まることは避けたいと思っています。そこで、数人の都議に向けて手紙を書きました*3。以下にアップしています。

*自分でもお手紙を書こうと思っている方へ
参考にしてもらっても構いません。しかし、コピペして自分の手紙に利用したりするのは、勘弁して下さいね。

東京都青少年健全育成条例改正.pdf 直

私のように、特に地位も業績も持たない人間の手紙に、ほとんど政治的な効果はないでしょう。ですので、ラディカルな主張をするでもなく、とにかく少しでも議員の人に「問題のむずかしさ」を共有してもらえたらいいな、と願って書きました。土日の休みに入る前に投函しようと、大急ぎで書いたので、言い足りてないところや不備もあるかと思います。お目汚しして申し訳ないです。

 それから、近いうちに次の本の書評を書きたいと思っています。複数の、子どもを性の対象にする人に対して行った、取材の記録です。実際の性加害を行った人、創作で欲望を昇華する人、インターネットで交流を図る人など、いろんな角度から、自らの性的暴力と向き合おうとしている人たちの話が掲載されています。非常に重要なルポルタージュだと思います。

欲望のゆくえ 子どもを性の対象とする人たち

欲望のゆくえ 子どもを性の対象とする人たち