定額給付金の使い道

 そろそろ、定額給付金が銀行通帳に振り込まれたかたもいらっしゃるのでしょうか。もちろん、不景気な世の中で、趣味や食事に1万2000円でパッと気晴らしするのもよいでしょう。しかし、なんとなく「これ、ほかの人たちに渡したほうがいいような……」と思う気遣いあふれるみなさん。安易だと言われようとも、やっぱりここはカンパに使ってはいかがでしょう。
 私は普段、賛助会員になっているDVの民間シェルターからは、定額給付金の寄付のお願いの連絡がきました。景気が悪くなるほど、もともときつい人たちが、よりきつい状況に追い込まれます。そして、しわ寄せは、もっと弱い立場の人たちが暴力をふるわれることで、現れます。この不況下では、DVは増えることはあっても減ることはありません。被害者への対応に、シェルターは追われています。しかしながら、民間シェルターへの助成金は下りません。ずっと、経済的に厳しい状況が続いています。(規模を縮小したシェルターもあります)また、多くのDVから逃げた被害者は、加害者に居場所を突き止められないように住民票を移していません。ですから、最悪の場合、加害者に給付金がわたりますし、被害者の手に給付金が届くには特別な措置が必要です。*1
 こうしたことを言うと、「寄付なんて偽善だ」というような人もいますが、善だろうが偽善だろうが、カネはカネです。もちろん、私も自分の生活や趣味にお金を費やしたいので、普段から多くのお金をカンパしているわけではありません。ですが、不景気対策として渡された1万2000円をどこに使うかと思ったとき、やはり必要としている人たちにこそ、届けるべきだと思いました。
 という折に、具体的にカンパ先を推薦している団体のメールをいただきましたので、転載しておきます。まだ使い道を決めていないみなさん、検討をよろしくお願いします。

定額給付金:行政に返すぐらいならカンパしよう

<以下、転載転送大歓迎>
定額給付金の支給に違和感を持っている皆さん
行政に返すぐらいなら 支援を必要としている人たちにカンパしませんか?

宇治市広野町西裏99−14パール第一ビル3F
均等待遇アクション21京都(0774-43-8734)

●愚民政策の?定額給付金?●
 もろもろの世論調査で大変不評だったにもかかわらず、定額給付金の支給を定める法律が成立してしまいました。
 これで2兆円もの公費が、生活を支える継続性もなければ、ひどい暮らしを改善するわけでもない、「票買い」としか思えないような無駄遣いをされることになりました。愚民政策ここに極まれり、「馬鹿にするな」といいたい。

●これって、どう使いますか●
 さて、とまれ住民票を持ち、現にそこに住んでいるものは時期に差はあれ12,000〜20,000円のお金を受け取ることになるわけですが、皆さんはそのお金をどう使いますか?
 まず、普通に生活費の足しにする。これは当然の使い道ですね。税金はもともと自分のお金なのだから、自分のために使うというのは誰はばかることでもないでしょう。
 つぎに、蓄えておくこともできます。政府は景気対策だから使えと口やかましいですが、それこそ余計なお世話というもの。何年かたったら消費税を増税するとか、ぬかしているわけですから、そのときの足しにすると考えることもできます。

 以上のような使い方を私達は一切否定するつもりはありません。12,000円といえば、消費税でいうと、24万円分の買い物で払えてしまう程度の額です。多くの人は、これよりも多い消費税を毎年払っているのではないでしょうか。たとえそこまで消費をできない人でも、人生でこれまでに12,000円の税金を払ったことがない人なんてほとんどいないと思います。
 自分のものを取り返しただけなのだから、今回の法律を定めた連中に遠慮も感謝もするいわれはありません。

●他の政策に使えよ…と思っている人に●
 しかし、それでも定額給付金を受け取ることに後ろめたさを感じる人もいるかもしれません。何せ2兆円です。こんなことではなくて、貧困者の住宅、雇用対策や、医療、福祉、教育etc.もっと有意義な使い方があったのではないだろうか…。それに、ホームレス状態の人や何らかの理由で住民票がある住所に住めない人(家庭内暴力の被害者など)などはもらえません。一応対策が打ち出されているものの、ホームレス状態の人が住民票を確保したらもらえるなどという対策は、一方で公園などの現住所で住民票を交付せず、運動団体の事務所においていた住民票を抹消するといった排除を続けている中で、まったく現実的ではありません。
 短期間で住民票を取り戻せるならば、そもそもホームレス状態になっていないという話です。

●行政に返すぐらいならカンパしよう●
 後ろめたいならどうするか?例えば筆者の知人の大学教員は「行政に返す」といっていました。
 でもちょっと待ってください。それってこんなくだらない事をした連中に、また、使い道を決めさせるってことですか!?どうせろくなことに使わないだろうと思います。だったら、いっそ行政がきちんと保障していない問題に取り組む、人権団体や運動体にカンパしてみるというのはどうでしょうか。
 あなたの周りにも、または日々のニュースで、野宿者の、DV被害者の、外国人の、失業者の、貧困者の、様々な生きづらい人たちを支援している人々を見ることができると思います。均等待遇アクション21京都では「定額給付金、行政に突っ返すぐらいならカンパしよう」と呼びかけます。

●私たちの試案●
 以下に均等待遇アクション21京都が推奨するカンパ先をあげます。選定のポイントは
(1)私たちが直接活動内容を保証できる
(2)今回の定額給付金で割を食う対象を支援している
(3)財務基盤が弱い
などです。
もちろん、ここにあげた団体以外へのカンパを制限するものではありませんので、参考程度に見ていただければ幸いです。

1.失業と野宿を考える実行委員会
 郵便振替口座 00940−5−79726
 口座名 釜ヶ崎医療連絡会議
 (通信欄に「失業と野宿を考える実行委員会へ」と明記。具体的に「炊き出しとかパトロールとかテント建設とか、現場の労働者に近いことで使ってください」とか、希望を書いてもらってもいいです。)
 メール  iryouren@air.ocn.ne.jp (釜ヶ崎医療連絡会議)
 住所:〒557−0002 大阪市西成区太子2−1−2 釜ヶ崎医療連絡会議気付
 TEL 06−6647−8278(釜ヶ崎医療連絡会議)
 *失業と野宿を考える実行委員会は、(釜ヶ崎医療連絡会議、釜ヶ崎炊き出しの会、釜ヶ崎トロールの会、長居公園仲間の会、高齢者特別就労組合準備会、大阪城公園よろず相談所、西成公園よろず相談所)で構成される団体です。
 推薦者: 南 守

2.コレジオ・サンタナ(滋賀県にあるブラジル人学校)
 滋賀銀行甲西出張所 普通預金 170071 名義:ナカタケンコ
 メール:rosakmnsantana@hotmail.com
 住所:〒529−1303 愛荘町長野2094−16 
 TEL0749−42−6596
 *コレジオ・サンタナ校については下記にアクセスしてください。学校紹介が載っています。
 http://korea-ngo.org/kyousei/5080207.htm
 推薦者:嶋川まき子

3.NPO法人生野学園(DV被害女性のシェルター)
 住所:543-0062  大阪四天王寺郵便局留
 電話・FAX:06−6718−5205(平日10時〜18時)
 郵便振替口座 00990−3−68635 いくの学園を支える会
 推薦者:嶋川まき子

http://kinto.blog52.fc2.com/blog-entry-53.html

*1:神戸市は措置を発表しました「夫などからのドメスティックバイオレンス(DV)を恐れて住民票と違う場所に暮らす人に対し、神戸市は20日までに、定額給付金と同額を独自に支給することを決めた。国の要綱はDVによる別居を想定しておらず、世帯主である加害者が給付金を受け取ってしまう可能性があるため。こうした被害者救済策は全国でも珍しいという。30日からの定額給付金と同じタイミングで支給開始を予定。2月1日以前に市の支援センターなど公的機関でDV相談をしていたことを証明できるのが条件で、市によると対象は100人前後になる見通し。」(http://www.sponichi.co.jp/society/news/2009/03/21/03.html