「ヱヴァンゲリヲン 新劇場版序」

 義務感で見に行ってきました。*1やはり、見届けなければ、というような複雑な思いです。私は、リアルタイムでエヴァンゲリオンを見ていたのが、14歳。いやでも、自分と主人公たちを重ね合わせてみていたました。
 親の期待にこたえられない主人公の碇シンジに、共感したり、同族嫌悪で苛立ったりした12年前。ところが、今の私は、29歳の葛城ミサトのおせっかい加減にイライラするはめになりました。私は年をとったのですね…と思いました。
 あと、後半にストレートなお説教が延々続きます。庵野監督がやりたいこと*2はうっすらわかるけど、わかりすぎて失敗。ミサトさんの「私が信じます!」には、お尻がむずむずしました。言葉で言っちゃ伝わらないんだろうなあ…文科省のアニメ並に健全でした。
 基本的に、12年前の自分に会ってきた感じです。キャラに萌えたわけでもなく、アニメ史的メルクマールと捉えたわけでもなく、ひたすらに登場人物に自分を投影*3して、真剣にみていた*4なあ、と。いろんな人が、エヴァンゲリオンを大仰に語るけれど、私にとっては、子どものときにみたアニメです。

*1:恋人(エヴァははじめて)といったのですが、大変後悔。帰り道で、後ろでオタクさんが盛り上がっているのを聞いていて、寂しかった!やはり、オタク友達、もしくは、元オタクさんと見に行くべきでした。私も、今度の展開について予想して語り合いたかったよ!

*2:おそらく、ストレートにオタクを外界(現実の他者)に向かわせるようなメッセージを送ること

*3:私が一番好きなのは、シンジ君がバスの中で、自分のてのひらを握って「よしっ」と呟くところ。その後、子どもたちが振り返って自分をみてクスクス笑っていることに気づいて、凹むところで、なぜか号泣。なんか、そういう感じの子どもでした。

*4:今でも、シンジ君がLCL水溶液にとけたときの衝撃を忘れてはいませんよ。「どうなるんだろう?」と普通に不安になりました。