一応観てみるかーと、10分くらい観ましたが、やっぱりダメでした・・・。「のだめカンタービレ」も「NANA」も実写化バージョンは受けつけなかったのですが、やはり。
とにかく、高野部長役が藤木直人というのは、私の中ではナシでした。藤木さん*1が若いのだもの・・・。もう、蛍世代(20代後半)にとって「この人は恋愛対象外」という感じのキャストであって欲しかったのです。親しみやすい30代では、なんのオッサン力も発揮されません。
やはり、ここは堤真一にきてほしかった。堤さんの他人を見下した顔は絶品です。有能で傲慢な感じが良いのになあ。高野部長は、蛍を上から目線で馬鹿にしているのに、たまにやりこめられるカワイゲがたまらんのです。
もう少しいい人っぽいなら、上川隆也。そういえば、リメイク版の『白い巨塔』はオッサン力の宝庫でしたね。ミッチー王子の高野部長もいいかもしれません。思い切って江口洋介でも。横から恋人が
「唐沢さんは?」
と聞いてきましたが、ちょっと野望がぎらぎらしすぎて・・・。*2
しかし、漫画「ホタルノヒカリ」の作者のひうらさとるさんは、私が大好きな漫画家さんなのですが、ドラマ向きじゃないよなーとも思ってます。決して、ストーリーは斬新じゃないし、どっちかというと王道の少女漫画。今回は、設定の勝利で大ヒットしてますけど、本来は地味な昼ドラマなんかのほうが活きる気がします。
ひうらさんの漫画がおもしろいのは、やっぱりディテールなんですよね。5巻に出てくる、蛍のぱんつ談義*3とか、部長の描く猫の似顔絵が無駄にリアルだとか、ちょこちょこした小ネタが、「あー、蛍ならこう言いそう!」「高野部長はきっとこうだ」みたいなリアリティをうんでるのです。
だから、かわいい綾瀬はるな*4と、かっこいい藤木直人では、ちょっと浮世離れしすぎて、自分と重ね合わせにくい。いっそ、もっと、名前の売れていない、地味な役者さんで作ったほうがおもしろいのだろうなあ、と思いました。