近況

 拙著の3刷が決まりました。ありがとうございます。また、電子書籍の配信も始まっています。

 明日から新年度となります。今年の年末まではベルギーでの在外研究を続ける予定です。本当はもう住民カードの更新の書類がくるはずですが、なかなか手続きが進まず不安な日々でした。今日、市役所まで行ってきたところ、電子上はもう滞在許可が更新されているので心配はないそうです*1

 欧州はCovid19の規制は緩和が進んできており、ベルギーでも屋内でもマスク不要になりました。国際学会も対面開催が多く、今年は以下の比較的規模の大きな学会にでるつもりです。残り期間は長くありませんが、できる限り成果を残したいと思っています。まだ日本は渡航の制限などありますが、どれも久しぶりの対面開催で気合が入っていますので、興味のある方はぜひご参加ください。

11th international conference of the European Forum for Restorative Justice

 ヨーロッパの修復的正義の研究拠点EFRJの国際学会です。今年はイタリアのサルディーニャ島で開催されます。研究報告だけではなく、実践者向けのトレーニングやロールプレイ、体を動かすワークショップのプログラムなどの企画もあります。私はワークショップで環境問題における修復的正義についてのグループセッションをします。

www.euforumrj.org

Victimology symposium

 国際被害者学会の大会です。今年はスペイン北部のサン・セバスティアンで開催されます。今回は、電子世界におけるさまざまな被害についての特集があります。私は他の報告者とともにラウンドテーブルに参加して、環境問題における被害者の社会的格差や植民地主義の問題について議論する予定です(審査中)。

www.symposiumvictimology.com

Eurocrim 2022

 ヨーロッパ犯罪学会の大会です。今年はスペイン南部のマラガで開催されます。4月15日までアブストラクトを募集しています。私もなにか個別報告を申し込もうと思っています。

www.eurocrim2022.com

*1:だったら、早くカードも更新して欲しいのですが……

「望むのは死刑ですか オウム“大執行”と私〔告白編〕」

 長塚洋監督のドキュメンタリー作品「望むのは死刑ですか オウム“大執行”と私〔告白編〕」の一般公開に向けて、クラウドファンディングが始まりました。この作品では、オウム真理教の信者たちが起こした犯罪によって、人生が変わってしまった人たちを追っています。主に同僚を殺された弁護士、脱カルトの活動に奔走する弁護士、信者の家族会であり、夫が襲撃されたメンバー、麻原氏の元弁護人の語りに光が当てられます。

motion-gallery.net

 そのなかのひとり、岡田尚さんについてはすでに短い動画作品が公開されています。以下のサイトで無料で観れます。

creators.yahoo.co.jp

 岡田さんは、弁護士事務所の採用面接で坂本堤さんと出会います。坂本さんの、熱い正義感と心のやさしさに好感を持ち、「自分の跡を継いでくれるかもしれない」とすら期待します。その坂本さんは、1987年に、オウム真理教の信者たちに、妻と子とともに殺されました。事件後、岡田さんは、残された坂本さんの母親に寄り添い続けました。

 岡田さんは死刑についての、矛盾した想いを言葉にしようとします。一方で、岡田さんは事件の残虐さに憤り、裁判で柵の向こうにいる加害者たちに対し、復讐心を抱くという経験もします。他方で、岡田さんはそれまでの信念として、死刑廃止を主張してきました。ところが、事件後に検事に「極刑を望むか」と聞かれて、一瞬、迷った後に「厳罰を求める」と答え、死刑についての言及を避けました。そして、坂本さんだったら、加害者たちに死刑を求めただろうかと逡巡します。岡田さんは被害者や周囲の人々はさまざまな想いを持つものであり「ひとくくりにして「被害者は死刑を望んでいる」と決めつけること自体が間違いだと強調」しています。

 煮え切らない岡田さんの言葉に対して、脱カルトの活動に奔走してきた弁護士・滝本太郎さんは、明瞭に麻原氏は死刑にすべきだったが、ほかの12人は殺す必要がなかったと主張します。その言葉の前に、岡田さんは人間の感情と制度の兼ね合いの問題を語ろうとします。死刑によって加害者を殺す、というときには、国家には感情がなくシステムが作動するだけです。そのことについてのためらいを「整理がつかない」と言います。対して、滝本さんは、私的な復讐を避けるために国家の制度としての死刑ができたのだと整理して語ります。対照的な二人の語りが動画には記録されています。

 私自身は、性暴力被害者として加害者への復讐心を抱いたことがあります。自著のなかにも書きましたが、死刑廃止運動にはとても理性的ではいられない強い感情があります。もちろん、殺されたわけではないですし、岡田さんのような難しい立場にあるわけではないのですが、動画には共振するところがありました。私もほぼ同じように、加害者を殺したい気持ちと、死刑という制度によって人が殺されることへの違和感の両方があります。そして、岡田さんがこんなふうに語ってくれたことに、とても感謝しています。同時に、滝本さんがなぜその言葉に至ったのかも知りたいと思いました。

 クラウドファンディングに参加すると、オンライン試写会で作品が視聴できますし、先に紹介した岡田さんと滝本さんの討論の動画も視聴できるようです。私は取り急ぎ、参加しました。

近況

 拙著が増刷され、書店さんでも在庫が復活しているそうです。電子版もそろそろ出ると聞きました。多くの方の手にとっていただき、感謝しています。SNSやブログなどでも話題にしていただき、ありがとうございます。

 先日、成文堂から出版された『高橋則夫先生古稀祝賀論文集』下巻に、小松原織香「犯罪化か、修復的正義(restorative justice)か? ―環境問題における刑事司法の役割の再検討―」を寄稿いたしました。高橋先生は、日本における修復的正義の研究を牽引してこられました。私も、大変お世話になりました。今後もいっそうのご活躍をされることを祈念しています。

 私の論文は、近年、ヨーロッパにおいて環境運動において「エコサイド(ecocide)」概念が再び注目され、環境刑法が再評価されていること状況を、日本語でまとめたものです。加えて、犯罪化による環境問題の解決の限界を指摘し、修復的正義の導入を提起しました。この論文は、2020年に立ち上がった、European forum for restorative justice(EFRJ)の「環境破壊における修復的正義(environmental restorarive justice)」についてのワーキンググループに参加し始め、そこの議論に触発されて書きました。グループには法の実務家や法学者も参加しており、EU環境政策に対する修復的正義導入についての政策提言も行いました。これまで経験のない仕事だったので、刺激を受けました。私は法学の専門ではないので、拙い部分もある論文だと思いますが、環境政策にご関心ある方に読んでいただければ幸いです*1

 私の方は、無事に滞在許可が降りましたので今年の末まではベルギーで在外研究を継続予定です*2。今年度は4回の国際学会での報告を行い、英語論文を新規で3本書いて投稿しました。先日は、こちらのルーヴェンカソリック大学の犯罪学研究科の学内セミナーで報告を行い、ずいぶんと議論が盛り上がりました。初めての在外研究にしては頑張ったのではないかと思います。社会情勢が不安定ななかではありますが、次年度も頑張りたいと思っています。

*1:専門書ですのでお値段が相応になっています。大学図書館などには配架されますので、レファレンスカウンターなどでお取り寄せいただくのも良いかと思います。

*2:住民カードの更新の手続きがうまくいかず、右往左往していますが……

近況

 私が編集チームに入っていた、英語ジャーナルの特集企画「Green Criminological Dialogues: Voices from Asia(グリーン犯罪学の対話 アジアからの声)」がオンライン出版されました。

www.crimejusticejournal.com

Goyes, D. R., Komatsubara, O. ., Droz, L. ., & Wyatt, T. . (2022). Green Criminological Dialogues: Voices from Asia. International Journal for Crime, Justice and Social Democracy, 11(1). https://doi.org/10.5204/ijcjsd.2108

 私にとって、初めてのエディターの仕事でした。企画がスタートした時点では、私は英語の査読論文を書いたことがなかったので、何をすればいいのかさっぱりわからなかったのですが、エディターによる論文の修正依頼や評価の検討、企画の整合性を議論する打ち合わせを重ねて、最後の出版までこぎつけて、本当に良かったです。

 この企画のきっかけは、2019年の国際学会で、David D. Goyesさんの報告が面白かったので声をかけて、メールアドレスを交換したことです。その一週間後に、Davidさんから企画の提案があって、私は「いいね、面白そう」と安請け合いしたのでスタートしました。その後、まだ日本にいたLayna Drozさんも企画に誘って、チームに入ってもらいました。企画を通して東アジアのいろんな研究者と交流できたのは、Laynaさんのおかげでもあります。英語で、異なる文化背景の人と常に連絡をとり続けることになるので、私にとってはなかなか大変でもありましたが、楽しかったです。なんでもやってみるものですね。

 ベルギーは晴れの日が続き、すっかり春の気分です。このまま冬が終わってくれるといいなあと思っています。ついに滞在許可書も届いて、今年の年末までの滞在はほぼ確定しました。手続きが通常より遅れてヒヤヒヤしましたが、大学の人事課の担当者が親身になってくれて、行政の機関にレターを書いて早く許可書を出すようにプッシュしてくれたようです。ベルギーは滞在許可を得るのが難しくて有名なようで、苦労する人は多いとのことですが、私もそれを味わうことになりました。新規の申請でも延長だからマシかと思いましたが、やっぱり大変でした!

 ウクライナの紛争の状況はよくありません。原発が攻撃されたとのことで、私もベルギーの薬局で安定ヨウ素剤をもらってきました。住民カードがあれば無料でもらえます。40歳までなのですが、私はギリギリもらえました。加齢によって放射線に対する感受性は下がっていきます。万が一、なにかあったときに、私はともかく周りに若い人がいる可能性もあって、そういうときに咄嗟に渡すのにもいいかな、と思って、お守りがわりにもらってきました。そんなことは考えたくもないですが、どうしても原発の攻撃、その情報に触れると、福島原発の事故の記憶がよみがえりますし、その関連資料がざーっと脳内に再生されました。私自身は、原発事故について全く詳しくはないですが、それでも動揺はしました。

 紛争に対する、こちらの議論はここ1週間で冷静になってきたようにも思います。24日の攻撃開始直後に飛び交った言葉は、パニック状態でのものだと考えたほうがいいんだろうと今は考えています。それと同時に、「難民」をめぐる問題の難しさは浮かび上がってきています。以下の一連の、西ヨーロッパおよび米国の言説空間で、ある人が「白人」かそうでないかの線引きは、偶発的に決まるという指摘は考え込んでしまいました。

 東欧が「緩衝材」のレトリックとして使われてきたこと。ユーゴスラビア紛争において、バルカン半島の人々は「白い」とみなされなかったこと。ロシアもまた、白いとみなされず、プーチン大統領が「アジア」として表象されることの政治性。こういうことのなかで、この方は今必要なことは「白人」と「非白人」の扱いを対比するシンプルなモデルについて論争するよりも、「なぜウクライナはこの瞬間に白人として扱われるのか」と問うたほうがよいのではないか、と提起しています。

 先日、オーストリアのヴィーンにいる友人を訪ねたところで、私はもっと東側について学びたいと思っていたところで、この紛争が起きました。なので、上の指摘はとても深く受け止めています。そして、中東欧については、本当にこれまで知らずにきてしまって、そのことを残念に思うと同時に、「私はアジアですからな」というなんとも言えない気持ちになりました。それはともかく、中東欧の研究者の衣笠太郎さんが、情報を精査・集約してTwitterで出しておられるので参考にしています。

 こういう付け焼き刃の勉強で何かがわかるわけではないとはわかっていますが、少しでも努力するしかないだろうとも思っています。このタイミングでヨーロッパに居合わせたことは、なにかの巡り合わせなんでしょう。

近況

 本屋さんの総合通販サイトのhontoさんで、私の書いた短いブックレビュー(ブックツリー)が公開されています。ヴィクトール・フランクル「夜と霧」、石原吉郎「望郷と海」、緒方正人「チッソは私であった」、田中美津「いのちの女たちへ」、上岡陽江・大嶋栄子「その後の不自由」という、自分が好きな本をそのまま並べています。ご関心ある方は以下のリンクからご覧ください。

honto.jp

 拙著「当事者は嘘をつく」は、Amazonだと配送が遅れ気味ですが、hontoさんには在庫があります。お急ぎの方はこちらからお求めたいただければ幸いです。

honto.jp

 しばらく品切れだった「性暴力と修復的司法」も在庫が復活しています。

 ロシアのウクライナへの侵攻で、戦争状態に突入してしまいました。私の住んでいるベルギーは、ヨーロッパの西の方なので比較的、ウクライナとは離れています。とはいうものの、雰囲気はざわざわしていて……私の身近には、バルカン半島や中東、アフリカなどの地域の出身者がいて、その人たちはウクライナ侵攻に対して、激烈に反応する「ヨーロッパ人」に対し、「これまでも繰り返し紛争は起きてきた」「人々が殺され、難民が溢れ出ていた」ことを指摘しています。私自身、「ヨーロッパでこんなことが起きるなんて!」とアジア系の私に言ってくる人に対して、反応しづらいです。もちろん、ウクライナの現状に対する怒りや悲しみはありますし、一刻も早く平穏が訪れることを心から願っていますが……

 いま、手元にないのですが、デリダの「他の岬」を読みたいと思っています。新装版が出ていることに気づきました。

 実際的には、ロシア上空が閉鎖され、日欧の飛行機が次々とキャンセルされていて、コロナ渦以外の理由でも、日本への帰国は難しくなってきています。また、昨年末に申請した滞在許可書の延長の申請の返答が、まだベルギー政府から来ておらず、やきもきする日々です。オミクロン株を中心としたパンデミックは、こちらではかなり縮小してきてほっとしたと思ったのに、別の理由で落ち着かない生活となってしまいました。

本の紹介

 3月末に「誰も加害者を裁けない」という本が出版されます。これは、京都の亀岡で起きた、集団登校中の子どもたちの中に車が突っ込んで、巻き込まれた方が亡くなったり負傷されたりした事件についての本です。著者の広瀬さんは私の古くからの知り合いで、京都新聞の記者としてこの事件について継続した取材を行ってきました。目次から察するに、時間をかけてご遺族の声を聴こうとしながら、マスメディアの事件報道の意義を問うた本なのだろうと思います。加害者の償いや、加害者の更生支援に取り組む被害者の話もありますので、ご関心ある方はぜひご予約ください。

 そのほかにも、以下の二冊を紹介しました。一冊目は、編者のおひとりである飯田さんからご恵投いただきました。飯田さんは、ソーシャルワーカーとして、刑務所に来た人たち、犯罪や暴力の経験がある人たちと関わってきました。この本では具体的を例示しながら、加害者と呼ばれる人たちが、社会で暮らしていく道を探す方法の模索が、複数の著者によって提示されています。また、マイノリティで逸脱行為に至った人たちの、直面する困難を、ソーシャルワーカーがどう支えるのかについての話もありました。「加害者と呼ばれるのは、どんな人たちなのだろう」「かれらは、変われるのだろうか」と思う人におすすめです。

 二冊目は、「沖縄とセクシュアリティ社会学」というタイトルの本です。著者の玉城さんとは、研究会でお会いしたことがあります。博士論文をもとにした研究書です。まだ手に取ったばかりですが、後半部分だけ目を通しました。沖縄における歓楽街の浄化作戦の結果、働いていた人たちが居場所をなくしていくさまが資料に基づいて描かれていて、大変勉強になりました。全体を通して精読したいと思う本です。

 

 

近況

 拙著『当事者は嘘をつく』が増刷になりました。大変ありがたいことです。現在、アマゾンでは在庫切れでお手元に届くまで時間がかかりますが、hontoですと通常配送が可能なようです。また、全国の本屋さんに配本されていますので、お近くの店舗にお問合せいただいたほうが早いかもしれません。

honto.jp

 ツイッターなどでもたくさんの反響をいただいて、ありがたい限りです。高島鈴さんに、「人文書新刊・近刊ウォッチング」でとりあげていただきました。

wezz-y.com

 また、首藤淳哉さんに書評をいただきました。「今年のベスト級の一冊に出会ってしまった」とのことで、恐縮しています。

honz.jp

 あちこちで話題にしていただいて、嬉しいですし、無事に売れて本当に良かったです。他方、本人は、実質的には全国的にカムアウトしてしまった状況なので、ものすごくしんどいです。私はひたすらこのブログでも「声を上げる必要はない」と言ってきましたし、当事者のカムアウトのしんどさについて書いてきたので、そこは遠慮なく「私はしんどい」と書いておこうと思います*1

 ツイッターをやめたのは、この本とは関係なかったのですが、「アカウントがなくてよかった」とも思いました。たぶん、私の手に余っただろうと思います。たくさんの人が言及してくださることは嬉しく、反応したい気持ちもあります。反面、そもそも「本の作者がSNSで読者の感想を読む・反応する」というのはここ数年できた慣習なのだなあと改めて思ったりしています。いただいたコメントはそのまま胸にしまっておくことにしました。

 だいたい、私はカムアウトすると何か自分の大事なものが壊れるというジンクスがあるのですが、今回はパソコンが壊れました*2。身代わりとか、依代とか、そういうものだろうと思っています。呪術的思考のもと、生きております。しんどいので、ずっと呪術廻戦を漫画で読んでいました*3。最強の五条悟でも、呪術界の改革がなかなか進められないのだから、われらが学会の性差別がなかなかなくせないのは仕方ないなあ、などと考えていました*4

 それから、ウェブメディア「Modern Times」で連載していた修復的正義のシリーズの、第2回、第3回が公開されています。2回目では、具体的に修復的正義で行われる対話の様子を、海外の事例をアレンジしてわかりやすく提示しています。3回目では性暴力被害者の視点から、修復的正義の実践にどのような意義があるのかを書いています。「Modern Times」での修復的正義についての連載はこれで終わりですが、春にはまた別のテーマでのシリーズを執筆予定です。

www.moderntimes.tv

www.moderntimes.tv

 研究の方は、「風の谷のナウシカ」に関する英語論文を書いているところです。今年度、三本目の英語論文なので、熱心に研究していると自分でも思います。無事に書き終えて、出版まで漕ぎ着けるように頑張りたいです。6月は、国際学会が3本あるのでクラクラしますが、欧州はほとんど対面開催が再開されているので楽しみです。

 学会を対面に戻すか、オンライン継続かの議論はあるようです。私の経験から言うと、それなりに学会に知り合いのいる中堅〜ベテランはオンライン開催でも問題ないと思います。むしろ、移動の手間が減り、費用も削減されるのでメリットが大きいようです。他方、院生や初期キャリアの研究者にとって、オンライン開催は厳しいものだと、個人的には感じています。知り合いもおらず、言語に不安がある状態で、オンラインで親交を深めるのは至難の業です。私自身、コロナ渦の前にランチタイムや休憩時間に話かけて、短い会話でもお互いの顔を見てやりとりした経験が、今の仕事に繋がっています。対面開催だと、会場移動のために一緒に歩いたり、時間を持て余して暇をしたり、隣に座った人に挨拶がわりに話を始めたり、という偶発的なコミュニケーションが多発しますが、オンラインはそういう「隙」がありません。もちろん、メールやチャットでも可能だと言う意見は知っていますが……これは、大学院のゼミなどにも言えることで、「オンラインで良い」とはとても考えられないと、私は思っています。

*1:こういうのはすぐ忘れてしまうし、あとから「大丈夫だった気がする」と思いがちだというのもあります。

*2:自分のミスなので、自業自得なんですが……

*3:アニメはこちらで配信がありません。映画も観れていません、残念!

*4:でも、自分の育てたお気に入りの弟子によって、腐った業界を変えるという発想は、あんまりよくないのでは?と五条さんに言いたい気持ちはあります。